2013/06/17

ついに来た !!


待ちに待った荷物が届きました。
思えば、このブランクを見つけて注文したのが2009年の秋。
その時は、まだ完成していないということでしたが、急ぐわけでもないから、
と気長に待つことにしました。
ところが、それから長い長い紆余曲折を経て、絶望的な報告や
期待を持たせるような情報が流れ、多分、世界中でやきもきとさせられた
グラスロッド好きが多数いたはず。

今春、ついに納得のいくものができたとのアナウンスが流れ、
ほんまかいなと半信半疑で待つことしばし。
4年の待ち時間を経て、丁寧に梱包されて送られて来ました。

知ってる人は知ってるし、知らない人はどうでもいいと思いますが、
Tom Morgan Rodsmiths というブランドのグラスロッドブランクです。
Tom Morgan は、Winston社の最良の時期のオーナーだった人物。
日本では、雑誌等で何度も取り上げられ、露出も多いですね。
オーナーを退いて久しい今でも、Winston のロッドには
"TMF"(Tom Morgan Favorite) というモデルがあります。

そして、彼が今でもよく知られている理由のひとつに Winston のグラスロッドの
存在があります。
グラスロッドが現役の当時、重くてアクションも強いロッドが多かった中で
しなやかでティップの軽いロッドをデザインし、特に#4以下の低番手は
「ストーカー」と呼ばれて、非常に人気があります。
同じくケネディーフィッシャーのブランクを使っていたメイカーは、
3M、初期のHARDY JETなどがありましたが、コンセプトが全く違いました。
Tom Morgan の主張は、遠くに飛ばすことではなく、「近距離を釣る」ことにあったことが
当時としては画期的だったようです。

彼が自分のブランドでグラスロッドを復活させるというプロジェクトは、
聞いただけで鳥肌ものでした。ラスピークの弟子のバークハイマーが
ブランクを巻くというのもスゲエな、と。
しかし、現在はファイバーグラスのプリプレグ(樹脂を浸透させたシート)は
需要も少なく、種類も昔ほど無いようで、思い通りの色を出すことが
できずに作業が難航したようです。
やっと、理想の色に近づいたところからも、問題が色々と出てきて、
なかなか完成とまでは至りませんでした。
そうして、やっと日の目を見て、私のところに送られてきたようです。
オーダー順でいくと、かなり上位だったのでは、と想像しています。



2pcは、できるだけフェルールは少ない方がいいというTomのこだわりだったと思います。
白ペグは、Winston とちょっと違って真っ白。フェルールリングが標準。
リングは、真鍮ではなくニッケルのようです。



こだわりにこだわった、ブランクカラー。
上がTom Morgan Rodsmiths
下は、古いWinston のロッド。
似ているかと思いましたが、比べてみるとTMRのブランクは、かなり赤味が強いです。
スムースな曲がりは共通ですが、ケネディーのブランクにあった、麦わらみたいな
中空感と軽さではなく、もっと「しっとり」して、ブランク壁の厚さがあるように感じます。

とりあえず、材料はそろっているので、いつでも巻けますが、
その前に、時間が無いのが苦しい。
カブトロッドに昔のスコット、その他もろもろのブランクも順番待ちなので
何とかしたいのですが…。

2 件のコメント:

  1. こんばんは
    週明けでも…などと言ってましたが、写真見ると我慢するのが辛い(笑)

    気に入った部品を取り揃えるのも楽しみだななんて探し始めたら、ストラブルは供給止まってるし、グデブロは倒産したらしいし、ビックリです。

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  2. せっかくなので、納得のいく部品を
    集めてから作り始めたほうがいいですね。
    面倒なら、Tom Morgan から部品も買ったほうが
    確実かも。
    為替をにらんで、タイミングが肝心ですね。

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