2012/12/28

凍寒 (マローズ)

『デルスー・ウザーラ』という名で出版されている
アルセーニエフのシベリア沿海州探検記を読んでいると、
「凍寒」に「マローズ」という仮名がふられてある表現に何度か出会う。
マローズというロシア語の語感が、凍寒という見慣れない漢字に
ぴったりに思える。

『私はいそいで外へ這い出して、思わず手を目でふさいだ。あたり一面、雪また雪だった。
空気は新鮮で、透きとおっていた。凍寒(マローズ)だった。空にはちぎれ雲がうかんでいて、
ここかしこに青い空が見えた。あたりはまだ薄暗かったが、しかしもうすぐ太陽の出てくる
のが感じられた。雪に倒された草が縞模様をなして伏していた。デルスーは、乾いたボロ切れ
など少しばかりよせあつめ、小さな火をおこして、その上で私の靴をかわかしてくれた。』
  デルスー・ウザーラ/長谷川四郎訳

きっと「シバレ」と同じような使われ方ではないだろうかと想像する。
「シバレ」は、方言辞典のようなところでは、ただ「寒い」と同義に
されていることがほとんどだけれど、実際はちょっと違う気がする。
雪に埋もれたり、風が吹いたりして「寒い」のではなくて、
シンシンと染み入るような静けさの中、足元からジワジワと上ってくる
凍えが「シバレ」だと思っている。
吹雪が、顔やら首筋やらに雪がぶつかり、入り込んでくる汚い、イライラさせる冷たさならば
シバレから受ける感覚は、もっと綺麗な冷たさ、凍えの純粋な析出なのでは?


前日の嵐の後、東に抜けた低気圧に向かって強い寒気が流れ込んだようで
朝方、好天も相まって、凍寒(マローズ)がやってきた。
氷点下23℃近くまで下がったらしく、宿の主人曰く
「四十数年ここに住んできて、こんな寒さは初めて。」
とのことだった。
内陸ならまだしも、海の近いこの地域では、相当のシバレだったらしい。

ワゥワゥワゥと今にも消え入りそうなセルの音にお尻の穴がキュッとしながらも
どうにかエンジンは目を覚まし、無理とは思いつつ、一応は川へ向かう。
予想通り、大量の蓮の葉氷が川面を埋め尽くし、浅い川底は綿を敷き詰めたように
凍りついている。
川岸の木には、びっしりと氷の華が咲いていた。

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鷲がいたとか、ここは釣れそうだとかとあちらこちらを眺め、
町に戻ってひと休み。
昼を迎えたところで川に向かってみると、どうにか流れる氷だけは
少なくなってきたようで、一応は釣りをしてみるが、あまりに寒過ぎた。
数珠のようになったフライラインを見てみな笑う。

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川はすぐに上がって、この日はラーメン。鉄板でした。


帰りの高速は、いつ降ろされてもわからないような酷い雪と風。
今、走っている路線以外はほとんどストップしているような
綱渡りの綱の上をヨロヨロと戻り帰宅。

久しぶりにいい旅をしたなあ。

2012/12/27

変転

ずっと行きたいと思ってきた冬の道東へ出かけてきた。
最後に訪れた時から数えてみると6年も経っている。
下の息子が生まれてからは、泊りで釣りに行くのも初めて。
あっという間に年だけとった。
今回は、気をつかう必要のない同僚2人と気楽な旅。

釣り、と言いつつ本当は釣りなんかはどうでもよくて、
ただ、広くてキンキンに冷えた、何もかもくっきりはっきり見えるよな
冬晴れの中を歩いてみたいという気分が、何かの拍子に
もぐらのように顔を出すことがあった。
秋なら魚もたくさんいるだろうが、ギラギラした釣り人もたくさん
並んでいるのは間違いない。
とにかく、人がいないほうがいい。

大荒れ予報に気をもみながら、いつ止まるともわからない深夜の高速をひた走り、
気圧の谷へと吹き下ろす凶悪な北西風と猛烈吹雪を追い越し、
分水嶺をくぐり抜け、平野へと走り出ると、そこは魔法のように晴れ。

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風は冷たいけれど、どうにか釣りになりそうなので、
早速に川に出る。
川の流れは、度重なる大水ですっかり見慣れない姿になって、少々よそよそしい。
抜けるような空とワサワサと飛び立つ丹頂鶴は以前と同じ。
ただ、魚の姿はサッパリ。
河原の足跡もサッパリ。
今年は、魚の姿が少なかったということを耳にしていたので心配していた通りに
以前の川と比べてしまうと悲しくなるような有様。
自然の成り行きなのか、人の力が働いているのか。

ひとつだけ見つけたポイントで、どうにか三人、釣ることが
できた。
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とりあえず、釣りはこれでヨシ。

それじゃあ、冷えた体でも温めようと銭湯に向かうと
見当たらずにウロウロ。
おかしいな、とさらに探していると「亀の湯」の場所にあったのは
「TURTLE」という真新しいアパート。
コーヒーでも飲もうと向かったセブンイレブンも閉めていた。

川も町もどこか変わって時間の流れを感じ、少し寂しくなる。


晩飯にしようと思っていたラーメン屋は定休日。
代わりに入ってみた店は、出てくるもの全てが悲しいほどに
美味しいの反対で、がっかりしながら宿に向かう。
そして宿は…風呂が綺麗になったくらいで、全く何も変わっていません。

この日の晩はえらく冷えそうということで、ストーブをガンガンに
焚いて、着込んで寝ることにした。

2012/12/25

こどもの日

子どもたちだけはお楽しみの日が来ました。
大人は、朝から部屋の整頓のために工事をしてみたり、
定番の鶏焼きに試行錯誤をしてみたりで
あっという間に時間が過ぎて行きます。

家族の年賀状用にとヨメから催促され、息子2人の写真をとることになりました。

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  兄×  弟×

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  兄×  弟○

兄は全くやる気がなく、恐ろしいほどの叱責を受けても
ヘラヘラしてるので、今夜、サンタは来ないでしょう。

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このへんで妥協かな。撮るのに疲れた。

オレにとっても昔は楽しい日だったのにな…。

2012/12/16

絶対の反対は豆烏賊なのだ

土曜日に東風。
これはもう、どこでも好きな所を選び放題ということです。
と、いうことは、あそこやあそこ、ヤリイカも釣り放題、
時期もまず間違いなし。
絶対に釣れるはずです。

本当は、雨鱒も釣りに行きたかったのですが、自分の車が使えず
慣れない車での遠出がちょっと怖かったので、もう絶対釣れるヤリイカ一本、
それに絞って昼過ぎには出発。
夕暮れ前には秘密のポイントに着きましたが、これはなんと
地元のオッチャンで溢れています。
どうやら、秘密のポイントは、秘密ではなくなってしまったらしく
晩酌のアテを期待したオッチャンが、ここぞと集まってきたみたいです。
ガッカリしながら、以前チェックしていた期待できそうな場所へ。

しかし、こちらに向かってくるような潮で、マメイカがポツリ、
ソイがポツリと当たったきり、どうにもあずましくありません。
先ほどの大賑わいの港に戻ると、これはなんと、誰もいない。
どうやら、今日はダメだろうと、サッサと焼酎だけでも飲みに
家路を急いだようです。
オッチャン達の判断は正しく、ここも潮が動かずにとてもヤリイカが
釣れるようには思えませんでした。

もう時間も遅く、帰りがけの港に寄ると、ここはかなりの潮加減。

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漁り火も近いようです。
回遊さえあれば、絶対に釣れるでしょう。
実際、遠くの底近くでは大き目のマメイカが1投毎に乗り、
そのたびにドキリとするのですが、寄せてみれば潮に流されたマメイカ。
巻き始め、いと重くてこれこそと思い、終わり浮いてしまえばなにげに軽し。
そんなことを数十回も繰り返し、わかったのは、この日ヤリイカは回って
こなかったということ。

悲し。

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2012/12/09

アリキタリ

大荒れ予報。

イカ釣り予定でしたが、さすがに行く気になれず、
渋る息子を引っ張って、麦酒会社屋根付き大買物街に様子を見に行ってきた
ありきたりな午後でした。

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2012/12/02

午前

この日は、息子の通う保育園の発表会。
正直、すごーく見たいというわけではないのだけれど、
見に行かなければ行かないで後から恨まれるのも嫌なので
カメラを持って見に行く。
息子の出番は、正直どうでもいいんだけれど
劇の構成があまりに残念。
隣のご夫婦は、露骨に文句を言ってました。
耳が痛いけど、仕事なんだからもうちょっと考えてほしいなあ、
と思いながら、こっそりその会話に耳をそばだてる。


出番の終わった息子が食べたがっていたラーメン屋に行って、
まで連れては入れない下の息子のために、交代で店に出入りしながら交代で子守り。

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その後は、またまたいつものさけ科学館に行きたがったので
サラッと魚を見て帰宅。

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そうすると、発表会疲れなのか、息子が2人ともぐっすり寝ているではありませんか。

午後のマロン

こんなチャンスは、そうそうありませんから、
それはもう、いそいそと準備をして、即出発です。

このところ、そろそろかな、と天候を見ながら
タイミングを読んでいたのが、ヤリイカ。
昨年は、イマイチ不発で悔しかったので、今年こそは、
と思っていたのですが、水温の影響なのか、どうも遅れて
いるみたい。
しかも、ここまでは、あまりいい話が出ていません。

先に現地入りしたももしろさんの話では、マメイカ狙いは
夕マズメに炸裂したようです。
まずは、堅実なマメイカで足元を固めつつ、その先にある
目標、ヤリイカに狙いを定めることにします。
プラス収支がある程度見込めるマメイカ漁と違い、
足が速くて、釣り場も荒っぽいヤリイカ狙いは、
オトコのロマンを感じさせる反面、バクチ要素も満載です。

現地に着くと、風も潮も動かなく、全く釣れそうもない感じ。
それでも、軽いエギを使ってみるとポツポツと釣れてきます。

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しばらく続けて潮が動き出すと、マメイカがワッサリ固まっているようで、
次から次へと釣れてきす。
このまま続けていけば、いくらでも釣れるでしょう。
しかし、ロマンを求めてヤリイカを巡る旅にも出たいような、出たくないような、葛藤。

この日はえらく寒いので、ロマンは捨てることにしました。

そう思ったら、すっかり気楽になって、ぬくぬくと車に乗って
帰ることにします。
が、帰りの道は大雪で、高速も国道も通行止めという情報が。
しかたなしにコンビニの駐車場で明け方まで寝るハメとなりました。


この日に家からなぜか持っていった「チョコマロン」
コンビニの駐車場で食べました。
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2012/11/26

マメマメしく釣るべし

どうにか、息子をはぐらかして、午前中に釣りに出ることができました。

どういうわけか、このところ川に行ってみたくてしかたありません。
昨年や、一昨年訪れた、イカ釣り前のドボン練習のことが寝床に入ったりすると
頭に浮かんで離れなくなることもしばし。
この季節、魚が釣れるような場所ではないんですが、多分流れを眺めているだけで
何かを刺激されてるんでしょう。

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すっかり雪に覆われて、冷たくなった不毛の川に出かけてみます。
ウェーダーはどこかから浸水していて冷たさ数倍の増幅機能付き、
もちろん魚なんて気配も感じられないのですが、妙に落ち着きました。
ただ、この日は投げが絶不調。
原因はわかっても修正できないのは、日ごろの練習不足でしょう。


日が傾いてきたあたりで港へ。
マメイカ好調とのうわさ通り、そこそこ釣れてきます。
本当は、ヤリイカにも挑戦するつもりでしたが、風邪気味なのか
フラフラ感が残るのでやめることにします。
この季節、無理して転落でもしたら洒落になりませんから。

夕方には帰るつもりでしたが、途中の港に寄ったところ
なかなか良さ気な場所が。
有名どころは、肩がぶつかるくらいの混雑で、とても入れませんが
イカのいいところは、条件さえ見つけられればどこでも釣れるところ。
メジャーポイントから移動してきた人によれば、今日は全然ダメとのこと。
結構釣れますよ、と勧めてみましたが、あまり釣れなかったようで
ちょっと釣った後にすぐに移動してしまいました。
マメイカは、釣り方によってもずいぶん差が出る相手なので、
それなりの修行が必要です。

ぽつぽつと釣れ続いて、一家で食べるには十分すぎる烏賊を確保しました。

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2012/11/24

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このところ、息子の鉄男ぶりが熱を帯びてきました。
一度は醒めて、このまま終息していくのだろうと高をくくっていたのも束の間、
図鑑を読み込んでよりパワーアップしていくのが怖い。
自分が全く乗り物に興味の無い人間だっただけに、いまひとつ
共感できません。
このまま、オタク道を歩むものやら、どこかでプッツリ切れてしまうものやら。

小樽の博物館は、その筋の人にとっては、なかなか魅力的な場所らしいのです。

2012/11/11

朝烏賊

久しぶりに、息子をサケ科学館に連れて行きました。
今年はなかなか捕獲できず、遅れているとのニュースもありましたが、
さすがにそろそろサケやイクラを見せられるだろうと。

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好天に恵まれ、この後の釣りを楽しみに帰宅。

夕食前には、久しぶりにイカ釣りに行って、ひと晩明かすつもりでしたが
どういうわけか息子の猛反対に遭い、出発をあきらめます。
どうにか寝かしつけた時は、もう11時。
現地に着いた途端、寝てしまいました。

朝方、やっと起きてポツポツとイカを釣っておしまい。
朝は渋くて渋くて参る。かかっても「プツン」と抜けていく感触が
悔し。

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2012/11/06

秋晴れインディアンサマー

どうにか息子弐号は、退院の運びとなり、束の間の平和が訪れました。
まあ、家では暴れてばかりですから、逆に乱世の時代に突入と言えなくもありません。
仕事の都合で平日休みとなったので、相当久しぶりとなる1人外出をすることにします。

前日までは荒れに荒れ、この先1週間も冷たい雨が降るという中、奇跡のようにポカリと
晴れた小春日和です。
この季節の常として、どこに行ったものか悩みました。
本当は、イカ釣りの予定でしたが、前日までの大荒れで海は底荒れが酷そうなので
あきらめます。
釣れないドボン釣りでもしてみようかと近場を調べますが、どこも増水で
釣りになりそうもありません。
本当は、6番のスイッチロッドを使ってみたくて、大き過ぎず、小さ過ぎずの
手頃な川がいいんです。
あちこち調べて、あまり水の増えてない地域を探し当て、特に何をどう釣ろうとか
そんなことも考えないで出かけることにします。
凍結路面が怖いので、少し遅く出発すると通勤ラッシュにぶち当たりましたが、
高速に入ってからは快調。


のんびり目的地としたあたりに着いて、あちこちながめてフラフラしていると
もう昼前。うかうかしてると暗くなってしまいそうなので、目についた小さな川に
入ってみることに。
すっかり下草も枯れ、日当たりのいい広々とした河床が気持ちよく、
適当に釣り上がると川に見合ったサイズの虹鱒や岩魚が釣れてきました。

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日当たりのいいプールでは、ライズもしていて、のどかなことこの上なく
たいして釣る気もないのにぼんやりと長居をしてしまいます。

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気がつけば2時過ぎ。あと2時間もすれば暗くなるでしょう。
慌てて移動して、この川が流れこむ本流に行くことにしました。
さすがに少し増水して、流れの圧力はかなりのもの。
6番のスイッチロッドにはちょっと荷が重いことを実感します。
小さな岩魚が釣れたあたりであたりは真っ暗に。

ずいぶんと釣り下ったので川から上がり、畑の中1本貫く道をトボトボと戻ります。
晩秋、風も無く、聞こえる音といえばサカリのついた鹿の無き交わす声ばかり。
いやらしい刺し虫も姿を消し、サラサラとした不思議な清潔感のある空気の匂いは、
釣りを始めた頃のことをなぜか思い起こさせてくれました。

車に戻ってみれば、まだ4時半。
1日あっという間で寂しいなあ。

2012/10/30

定例行事

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仕事がやっとひと段落。イカにしようか、それとも鱒でも覗きに行こうかと
ちょっとワクワクしかけていたら、毎度の入院に見舞われてしまいました。

今回は、重病疑惑もあったのですが、結局いつもの肺炎のみということで安心。
それがいいのか悪いのか。

2012/10/22

開幕

いよいよ秋も終わりに近づき、表のシーズンは残りあとわずか。
一度くらいは、1人でのんびり釣ってみたいと思っていたサケ釣りも
悪天候で中止に。
新しい釣りでも開拓してみようと、早朝からチクチクと準備してみますが、
いまひとつ、テンションが上がってきません。

時間も刻々と過ぎて、さらに腰が重くなり。

結局、家族で積丹に寿司でも食べに行こうかということになりました。
気乗りしない時には勢いに乗らない。と、昨年あたりから反省していたので。
以前は乗り気じゃなくても、行ったからにはテンション上げてがんばりましたが
がんばるだけの気力、体力がついてきません。
多分、年齢/仕事の疲れ/育児による疲弊/等々、要因は色々あるんでしょう。

ついでに、マメイカ開幕らしき報を目にしていたので、一応準備を。

半島の先端から戻りつつ、偵察しましたが、まだまだ釣り人も少なく、
これからが本番のようです。

結局、小樽の厩なら、とやってきました。
思ったより人出は無し。
それでも、1投目から乗りました。
まだまだ小さいですが、この乗った時のかすかな重みが
マメイカらしくて好きです。
潮も動いてポツポツと。
沖目でかけるとひと回り大きな型を見ることができます。
1時間で7ハイくらいかな。
暗くなると反応が遠くなってダレる。

結局、中途半端な釣果は、耳が痛くなるような冷たい風の中、
後ろでずっと待っていたノラの晩御飯になりました。
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イカが始まると、いよいよ裏シーズンの開幕です。

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2012/10/10

2012 凱旋門賞

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オルフェーヴル…。
直線抜け出した時は、「勝った!」とつぶやいてしまいましたが
今年も牝馬が勝ってしまうという結果に…。
斤量差これでいいのか、という疑問はさておき。

一頭抜けた力を持った馬なので早めの抜け出しはわかりますが
心配していた通りになってしまいました。スミヨン、これで良かったんでしょうか?

今回とそっくりだったのが、ダビルシム初の敗戦。
デットーリからスミヨンに乗り替わりの初戦です。

早めの先頭抜けだしでゴール前かわされる。
凱旋門賞と全く同じです。
どうしてこういうことになるのか?

サンデーサイレンス系は、早めに先頭に立つとソラを使う(よそ見をする)
傾向がかなり強くあります。
サンデー自身、調教の時は、あちこちよそ見をしながら猛スピードで駆けるので
調教で乗っていると、それは怖かったというエピソードがあるくらい。
孫の代のオルフェーヴルとダビルシムですが、そのあたりの傾向は
まだ続いているのでしょう。逆にそれが「競ると猛烈に強い」という
サンデーサイレンスの強さでもあり、両刃の剣といった一面になっています。
やっぱりこの系統とスミヨンは手が合わないのでは…。

終わってしまったことをどうこう言ってもしかたないのですが、
なんとも後味が良くない。のどに何かひっかかったような、そんな感じ。

2012/10/09

アオリークエスト2

ひと晩明けて、考えます。
まだ、アオリ釣ってねえやと。
またも思い切って、南を目指すことにしました。

朝、暗いうちはアオリを捨てることにします。
狙い場所も狙い方もわからない中、ひたすらエギを投げるのは
効率的ではないように感じました。
そこで、昨日と同じように青物狙いです。

この日は潮が弱く、たまにアタリがあるだけで
なかなか釣れません。
それでも、明るくなった頃に一匹目が釣れました。
潮が弱いせいなのか、この日はジャークやフォール、早巻きでの
反応がほとんどなく、ミドルスピードのステディリトリーブの途中に突然乗ってくる
パターンばかりだったようです。
それにしても、エギロッドに0.8号のラインで、ちょっと大きいのが
掛ったら、瞬殺間違いなしだろうなぁ、と潮の止まってダレた時合いに
想像していると、何の前触れも無しに、足元でドシンときました。
今までの40㎝台とは明らかに違う重さ。
強引に寄せて、足元まではなんとかなりましたが、見えてきた大きさを見ると
その時点で半分以上あきらめました。
テトラが見えた途端、ダッシュで潜って、まさに瞬殺。
60㎝くらいでしょうか。
悔しいというより、あー怖かった…というのが正直な気持ち。
それからもぽちぽち釣れて、この日は5本を上げましたが
バラシもかなりあり。
でも、ライトタックルでヒヤヒヤするから楽しいんでしょうね。

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すっかり明るくなったところで港内を眺めに行きます。
潮の止まった角のところに、小さなアオリが群れを作っているのを見つけました。
エギを投入すると、ほとんどは逃げてしまいます。
中には、ちらちらと横目で見てるのがわかるヤツもいましたが、
釣れそうな気配はありません。
そこで、さらに目を凝らしてさまよっていると、ついに
係留ロープについている、大き目の一匹オオカミを発見。
エギを落とすと、すぐに怒ったようになって向かってきます。
チョイチョイとシャクリを入れて、ついに記念すべき1パイ目のアオリが釣れました。

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それからも、群れは無視して、単独のアオリを目で探し、
エギで誘うことで、3バイのアオリを手にすることができました。
釣りの過程を見ていて思ったのは、エギに気がついてもなかなか慎重で
シャクリでは、すぐに逃げてしまうということです。
シャクリで逃げるくせに、その後のフォールでは、さらにギラギラとして、
徐々に徐々に間を詰めてくる、そんな印象です。
ブラインドで投げていても、そう簡単にはアタックしてきそうもありません。
イカはイカでも、なんだか小動物みたいなところがありました。

2012/10/08

アオリークエスト1

以前から一度は挑戦したいものだと常々思っていた
アオリイカのタックルを持ってきていました。
ちょっと遠出になるので躊躇していたのですが、この機を逃せば
きっと来年までそんなチャンスは無いでしょう。

フライボックスを忘れたので、かえって踏ん切りがつきました。
すっかり明けるのが遅くなった朝まだき、南へ南へと走り、
行きつくところまで着き、まだ暗闇の中、あちらこちらに目をこらします。

右も左もわからないので、とりあえず、一番近くにあった漁港で
様子を見ます。
おじさんが暗い中、鯖の数釣りを楽しんでいるだけで、
予想されたアオリイカ狙いの人は誰もいません。
はたして居るものか、居ないものか、それが問題だ、と
真っ暗な海中を照らすと、無数の鰺鯖に混じり、初めて見るシルエットが
漂い、明かりを嫌って海中に潜って行きました。

すぐにエギを垂らしてシャクるも、何事も無し。
港を歩き回り、エギ投射しながらシャクるも反応無し。
居るのは間違いないようですが、一向に追いすらありません。
すっかり明るくなると姿も見えず、疲れてしまいました。

ぼんやりしてると、先端で釣っていた若者が小さなフクラギをかけたようです。
そういえば、まだ暗いうちに先端でエギを投げていると、目の前で
かなり大きな魚のモジリが見えました。
サケだとばかり思っていましたが、もしかすると…。
と思い、準備をすることにします。
ところが、今回のタックルは、エギ竿のみ。しかも一本。
とりあえず、MHの竿なので、そこそこ背負えるはずです。
でも、ラインは0.8号。
その上、肝心のジグすらありません。
そこで思い出しました。
自作のイカジグが、エギと一緒になっていたはずです。
急いで傘針を外し、フロント側に段差フックを取りつけます。

外海に向かい遠投。
なんとなく見たことのあるようなストロークで
ジャークを入れながら巻いてみると、コツコツと何かが当たってきます。
そこで、さらに早巻き。小さな烏賊用セフィアでは、かなりしんどい。
ところが、すぐにドシンと乗りました。
手元まではたいしたことありませんでしたが、テトラが見えると
猛然とテトラに向かって突っ込んできます。
40㎝半ばのフクラギでした。
それからは、ボイルが目の前で起こったりしながら
次々と掛かりましたが、エギロッドの残念なところで
どうにも魚をコントロールできません。
6本くらいは掛けて、どうにか3本をランディング。
引きは、たいしたことありませんが、足元で根に潜ろうとするダッシュが
厄介な相手でした。
フライでも十分届く範囲でボイルが起こるなんて、さすがは南の果て、
別世界のような話です。
初めての地で、初めての釣りに遭遇し、
心に溜まった日々の垢が、ちょっとばかりはがれ落ちたような
そんな心持ちになりました。

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2012/10/07

3連休は、久しぶりにヨメの実家です。
秋の流れに鱒でも釣ろうと張り切っていましたが、
よくあるようにフライボックスを忘れてきました。
チェストパックに入っていたのは、真っ赤なサケ毛鉤。
フライパッチに寂しくしがみついている、いくつかの毛鉤で
釣ってみようかと、夕暮れ迫る流れに来てみましたが、
サケが川面を乱すばかりで、すっかりやる気というものが
失せてしまいました。

もともと、秋の流れは切なすぎて苦手です。
流れの傍にいるだけで、なんだか今まで失くしてきたものが
記憶の中から浮かび上がってくるような気がします。

こんな時は、やっぱり海に限るな、と明日は南下することを決めました。

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2012/10/02

浜益川 2012 サービス業勤務 第二部

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今年は自分の釣りは無理だなあ、とあきらめて
真っ暗なうちからせっせと同行者の仕掛けを作ります。
総勢4人の初心者を2人でお世話する次第。
自分でやっている時には、全く何も感じませんが
釣りっていうのは、針が引っ掛かったり、糸が絡んだり、餌が無くなったり
ベールが戻って浮きルアーが丸ごと吹っ飛んで行ったりと
とにかく予期しないことが次々と起こるもんです。

何としても、今回は釣らせなくてはなりませんから
気合いが違います。
自分の竿なんて持っていられません。
私はユキコとムラッチョ担当。

朝、まだ暗いうちに次々と魚がかかります。
ただし、周囲の人。
浮きルアーに好調な反応みたいです。
ジリジリしていると、ついに2連敗中だったユキコの竿が曲がりました。が、バレました。
そして、またも乗った、と思うと外れたようです。
アワセの感覚や動作を伝えるのは難しいなあ、とあらためて思いましたが
今更どうにかなるものでもなく、気合いで続けます。

明るくなるとほとんど反応が無くなり、マッタリモードに。
周囲は、朝のチャンスタイムに1人1本くらい釣ったようですが
我らが『チーム・ビギナーズ』は、カヤの外で撃沈ムード。
本気で焦ってきました。
パラパラと帰る人も出て、周りが空いてきたので、ここで浮きフカセに変更。
ここから流れが変わりました。
ついにユキコが念願のサケを手にしてホッとします。
その後は、また気配が無くなったので、昼からは自分のフライロッドを手に
少し上へ。
2投目くらいにイキのいい魚がかかりましたが、最後の最後にバラしてしまいます。
やはり、今日は自分の釣りはムリか、とあきらめていると、電話がありました。
どうやら昼過ぎに、『チーム・ビギナーズ』でちょっとした祭りがあったみたいです。
戻ってみると、新しい魚が湧いたようで、銀色のいい魚がずいぶん釣れていました。

やれやれとひと安心して、その横でフライロッドを振ってみると
海から新しい群れでも入ってきたのでしょうか。イルカのように
ザブザブと水面に乗り上げる魚たちが見えます。
投げるたびに何やらコツコツと怪しげな反応があり、1時間もしないうちに
リミットを達成してしまいました。
浮きルアー、浮きフカセ共にほとんど釣れない中、フライだけには
入れ食いというのも不思議なものです。

ちなみに、午後の『チーム・ビギナーズ』は、
午前と反対に、周囲がほとんど釣れない中、次々といい魚をかけて
終わってみれば全員で20数本。
釣りとしては至極単純なサケ釣りですが、本当に微妙な違いで
大きな差が出るようです。
まあ、奥が深くない釣りはないということで。

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ムラッチョもユキコもたくさん釣れて、お父さんは、ただただ安堵したのでした。

2012/09/30

秋競馬

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オルフェーヴルの参戦で、注目の集まる凱旋門賞も間もなくです。
昨年から注目していた2頭、Camelot(キャメロット)とDabirsim(ダビルシム)のその後ですが
まずは、ハンガリーの名馬、キンチェムの末裔キャメロット。
順当に英2000ギニー、英ダービー、愛ダービーを無敗で勝ち進みました。
近年は、その後はキングジョージか凱旋門に進むのが常道になっていましたが
ここで意表をついて、セントレジャーとコマを進めました。
2000ギニー/皐月賞、エプソムダービー/日本ダービー、セントレジャー/菊花賞
ということで、ここを取れば英三冠となりますが、この40年というもの、
セントレジャーに進んだ二冠馬は、他にいません。
1970年にニジンスキーが三冠馬になりながら、凱旋門賞を惜敗したことが
このレースの価値をすっかり貶めてしまいました。

勝てば、名馬ニジンスキー以来のトリプルクラウンの誕生か、と期待されたにもかかわらず
結果は惜敗。そんなに強い相手がいたわけではないのに、やっぱり距離が長かったのか。
まあ、クラシック三冠に強くこだわるのは日本だけみたいです。




注目のもう1頭、ハットトリック産駒のダビルシムは、さっぱりでした。
春初戦で2着、本番の仏2000ギニーは、6着で見せ場無し。
それまでの主戦騎手だったデットーリからスミヨンに乗り替わりましたが
それがダメだったんでしょう。
もともとハットトリック自身、凡走と好走の波が大きい馬でした。
サンデーサイレンス産駒は、足をためてタイミングを計り、
ここぞという一瞬で加速できることが武器でしたが、
イメージ的に、そんな乗り方が上手そうなのは、デットーリの方か。
全盛期の武なら上手に乗れたでしょう。
スミヨンは、自分からコンビ解消を申し出たそうです。

スミヨンは、凱旋門賞でオルフェーヴルに乗るはずですが
ブエナビスタのジャパンカップといい、日本と相性がいまひとつの感じですね。

Nijinsky

現状ではイギリス最後のクラシック三冠馬となっている
名馬、ニジンスキーですが、そのラインを考えると
お先は薄暗いものと言わざるを得ません。

産駒のカーリアンやラムタラ、日本のマルゼンスキーは
大活躍でしたが、お茶の間のニュースにもなるくらい
大失敗に終わったラムタラのように
ほとんどの馬は、後継を残せませんでした。
スピードが要求される現在のレースに、スタミナの塊のような
ニジンスキーの血統は、すっかり時代遅れになっています。

ところが、唯一、ドイツにだけは有力なラインが残されています。
Nijinsky - Niniski のラインです。
ニニスキは、恐ろしいくらいの重戦車スタミナ型長距離馬でしたが、
ドイツにはそういった馬が要求されるレースがあるようで、
活躍馬を結構出しています。
そのニニスキ・ロミタスと続く中から、昨年度の凱旋門賞を牝馬ながらに勝った
Danedream デインドリームが出ました。
そのデインドリームは、なんと今年のキングジョージまで勝ち、
歴史に名を残す牝馬となりました。
このレースには日本からダービー馬のディープブリランテも参戦していたような。



凱旋門賞では、オルフェーヴルとどんなレースをしてくれるのか楽しみです。
この動画のコメントでもオルフェーヴルの評価は高いようです。
あとは、スミヨン次第かな…。

片手撮り



片手に息子を抱え、片手にカメラ。
ムクムクみっちりと身が詰まって重たい息子に
撮影方法の限界を感じました。

2012/09/23

浜益川 2012 サービス業勤務

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どうしたわけなのか、職場で昨年一度行って撃沈したみんなが
燃えています。
3日間は行くぞ、てな感じで燃えるのはいいんですが、
お世話をする私の釣りをする時間はありそうもありません。

この日は、上流には魚は無し。
下流で魚を見つけて、同僚2人に釣らせようとがんばりましたが
ダメでした。何とかしたかった…。

隙を見て、横でフライロッドを振ってみるとなかなかいい型の銀ピカ♂が釣れてくれて
それだけは神様に感謝です。
ポンポコ跳ねて面白かったのが救いでした。

次回は、何としても釣らせなくては。

2012/09/17

伊達神社例大祭 2012

昨年こそ、次男が生まれるのは明日か明後日か、と
ギリギリ、オン ジ エッジの状況だってのであきらめましたが
それまでは続けて訪れていたお気に入りのお祭りです。

今年は、2日目で雨予報だったせいか、なんだかまばらな縁日。
人出もそれ相応にパラパラ。
ちょっと寂しかったというのが正直なところ。
しかも、クソ暑かった…。

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息子は、得意の『バス釣り』
一昨年の賞品にもらった、「長い水鉄砲」と「あっという間に壊れたM16ライフル」が
欲しかったらしいのですが、もらえたのは、「ドラゴンボールフィギアセット」
ドラゴンボール好きの父と母は、なかなかいいんじゃない、と言ったんですが
全く興味のない息子は、ちょっとショックだったみたいでした。

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2012/09/09

渚滑川

前回、一緒に行った同僚が不完全燃焼を訴えるので
今度は渚滑川に行くことになりました。
仕事で疲れているせいか、行きの車が結構つらい。

それでも、昨年は一度も来られなかった渚滑川、
流れに立つとふつふつとしたものが込み上げてきます。

水量は少なめで釣りやすく、魚はたくさん釣れましたが
納得のできた魚は、1匹だけでした。

それでも、私が子供の頃からずっとこの流れに虹鱒がいて、
釣りができることが嬉しいのです。

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2012/09/03

海風

9月だっていうのにバカみたいに暑い日が続きます。
家族サービスも行き先を慎重に選ばないとサービス転じて苦行にならないとも
限りません。
天気予報を眺めつつ、太平洋に出かけることにします。

爽やかな風が吹いて、何とか暑さから逃れることが
できました。

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2012/09/02

人が行くところには行きたくない、天の邪鬼のせいで、
今までなんとなく足を向けたことがなかった十勝方面へ行くことになりました。
といっても同僚の希望ですが。

有名河川なのに朝は誰も見かけず、こんなものかと
川に降ります。
そこそこ魚も釣れて、さて移動してみようかと思えば
車が停められる所の全て、それこそ一分の隙もなく
人が刺さるばかり。

これだけ人が入る中、よくぞ魚が生き延びているものだと
なんだか虹鱒が気の毒になりました。

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2012/08/31

飯 粒男

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動けるようになると、一時たりとも目を離すこと能わず。
上の子で通った道のはずも、そんなことあったっけと
首をひねるばかりで、
新鮮だねといい方に考えるくらいが対処法。

2012/08/15

盆休み

下の息子がいつ熱を再発するものか知れず、
再再度の入院に恐れをなした我が家は、ヨメの実家の帰省すら
あきらめることにしました。
どこにも行かないのもなあ、と隣町の小樽に行ってみます。

楽しみにしていた博物館の休館というトラブルはありましたが
ハゼを釣って、公園を探検して、それなりに楽しめました。

上の息子は、遊具より、森の小道を探検したのが一番楽しかったそうです。
まあ、多分、私が子供の頃も同じことを言ったと思います。

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2012/08/12

おもしろい

朝は、先日の虹鱒川。
しかし、ある程度予想した通り、この日は溢れていませんでした。
雨も入っていい感じだったのに、思惑通りにはいかないもんです。
まあ、だから釣りは面白いということにしておきます。

それから小さな小さな沼へ。
ヘらは、たくさんいるみたいなんですが、なかなか喰いアタリが出せません。
やっと乗ってきたと思ったら、時合い変化でスタートに戻る。
頭をフル回転で色々やってみるのが、たまらなく面白い。
ますます時間が足りないなあ。

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2012/08/10

晩夏

雷魚か、へらか、ヒラメか、迷いに迷って、結局1時間圏内の川に。
下の息子は、いつ熱を出すものやらわからず、遠出するのも躊躇します。

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ヤマメは、もう終わりですね。

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どういうわけか、川には虹鱒が溢れていて、走られたり潜られたり
一人キャッキャとはしゃいでました。