2012/12/28

凍寒 (マローズ)

『デルスー・ウザーラ』という名で出版されている
アルセーニエフのシベリア沿海州探検記を読んでいると、
「凍寒」に「マローズ」という仮名がふられてある表現に何度か出会う。
マローズというロシア語の語感が、凍寒という見慣れない漢字に
ぴったりに思える。

『私はいそいで外へ這い出して、思わず手を目でふさいだ。あたり一面、雪また雪だった。
空気は新鮮で、透きとおっていた。凍寒(マローズ)だった。空にはちぎれ雲がうかんでいて、
ここかしこに青い空が見えた。あたりはまだ薄暗かったが、しかしもうすぐ太陽の出てくる
のが感じられた。雪に倒された草が縞模様をなして伏していた。デルスーは、乾いたボロ切れ
など少しばかりよせあつめ、小さな火をおこして、その上で私の靴をかわかしてくれた。』
  デルスー・ウザーラ/長谷川四郎訳

きっと「シバレ」と同じような使われ方ではないだろうかと想像する。
「シバレ」は、方言辞典のようなところでは、ただ「寒い」と同義に
されていることがほとんどだけれど、実際はちょっと違う気がする。
雪に埋もれたり、風が吹いたりして「寒い」のではなくて、
シンシンと染み入るような静けさの中、足元からジワジワと上ってくる
凍えが「シバレ」だと思っている。
吹雪が、顔やら首筋やらに雪がぶつかり、入り込んでくる汚い、イライラさせる冷たさならば
シバレから受ける感覚は、もっと綺麗な冷たさ、凍えの純粋な析出なのでは?


前日の嵐の後、東に抜けた低気圧に向かって強い寒気が流れ込んだようで
朝方、好天も相まって、凍寒(マローズ)がやってきた。
氷点下23℃近くまで下がったらしく、宿の主人曰く
「四十数年ここに住んできて、こんな寒さは初めて。」
とのことだった。
内陸ならまだしも、海の近いこの地域では、相当のシバレだったらしい。

ワゥワゥワゥと今にも消え入りそうなセルの音にお尻の穴がキュッとしながらも
どうにかエンジンは目を覚まし、無理とは思いつつ、一応は川へ向かう。
予想通り、大量の蓮の葉氷が川面を埋め尽くし、浅い川底は綿を敷き詰めたように
凍りついている。
川岸の木には、びっしりと氷の華が咲いていた。

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鷲がいたとか、ここは釣れそうだとかとあちらこちらを眺め、
町に戻ってひと休み。
昼を迎えたところで川に向かってみると、どうにか流れる氷だけは
少なくなってきたようで、一応は釣りをしてみるが、あまりに寒過ぎた。
数珠のようになったフライラインを見てみな笑う。

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川はすぐに上がって、この日はラーメン。鉄板でした。


帰りの高速は、いつ降ろされてもわからないような酷い雪と風。
今、走っている路線以外はほとんどストップしているような
綱渡りの綱の上をヨロヨロと戻り帰宅。

久しぶりにいい旅をしたなあ。

2012/12/27

変転

ずっと行きたいと思ってきた冬の道東へ出かけてきた。
最後に訪れた時から数えてみると6年も経っている。
下の息子が生まれてからは、泊りで釣りに行くのも初めて。
あっという間に年だけとった。
今回は、気をつかう必要のない同僚2人と気楽な旅。

釣り、と言いつつ本当は釣りなんかはどうでもよくて、
ただ、広くてキンキンに冷えた、何もかもくっきりはっきり見えるよな
冬晴れの中を歩いてみたいという気分が、何かの拍子に
もぐらのように顔を出すことがあった。
秋なら魚もたくさんいるだろうが、ギラギラした釣り人もたくさん
並んでいるのは間違いない。
とにかく、人がいないほうがいい。

大荒れ予報に気をもみながら、いつ止まるともわからない深夜の高速をひた走り、
気圧の谷へと吹き下ろす凶悪な北西風と猛烈吹雪を追い越し、
分水嶺をくぐり抜け、平野へと走り出ると、そこは魔法のように晴れ。

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風は冷たいけれど、どうにか釣りになりそうなので、
早速に川に出る。
川の流れは、度重なる大水ですっかり見慣れない姿になって、少々よそよそしい。
抜けるような空とワサワサと飛び立つ丹頂鶴は以前と同じ。
ただ、魚の姿はサッパリ。
河原の足跡もサッパリ。
今年は、魚の姿が少なかったということを耳にしていたので心配していた通りに
以前の川と比べてしまうと悲しくなるような有様。
自然の成り行きなのか、人の力が働いているのか。

ひとつだけ見つけたポイントで、どうにか三人、釣ることが
できた。
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とりあえず、釣りはこれでヨシ。

それじゃあ、冷えた体でも温めようと銭湯に向かうと
見当たらずにウロウロ。
おかしいな、とさらに探していると「亀の湯」の場所にあったのは
「TURTLE」という真新しいアパート。
コーヒーでも飲もうと向かったセブンイレブンも閉めていた。

川も町もどこか変わって時間の流れを感じ、少し寂しくなる。


晩飯にしようと思っていたラーメン屋は定休日。
代わりに入ってみた店は、出てくるもの全てが悲しいほどに
美味しいの反対で、がっかりしながら宿に向かう。
そして宿は…風呂が綺麗になったくらいで、全く何も変わっていません。

この日の晩はえらく冷えそうということで、ストーブをガンガンに
焚いて、着込んで寝ることにした。

2012/12/25

こどもの日

子どもたちだけはお楽しみの日が来ました。
大人は、朝から部屋の整頓のために工事をしてみたり、
定番の鶏焼きに試行錯誤をしてみたりで
あっという間に時間が過ぎて行きます。

家族の年賀状用にとヨメから催促され、息子2人の写真をとることになりました。

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  兄×  弟×

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  兄×  弟○

兄は全くやる気がなく、恐ろしいほどの叱責を受けても
ヘラヘラしてるので、今夜、サンタは来ないでしょう。

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このへんで妥協かな。撮るのに疲れた。

オレにとっても昔は楽しい日だったのにな…。

2012/12/16

絶対の反対は豆烏賊なのだ

土曜日に東風。
これはもう、どこでも好きな所を選び放題ということです。
と、いうことは、あそこやあそこ、ヤリイカも釣り放題、
時期もまず間違いなし。
絶対に釣れるはずです。

本当は、雨鱒も釣りに行きたかったのですが、自分の車が使えず
慣れない車での遠出がちょっと怖かったので、もう絶対釣れるヤリイカ一本、
それに絞って昼過ぎには出発。
夕暮れ前には秘密のポイントに着きましたが、これはなんと
地元のオッチャンで溢れています。
どうやら、秘密のポイントは、秘密ではなくなってしまったらしく
晩酌のアテを期待したオッチャンが、ここぞと集まってきたみたいです。
ガッカリしながら、以前チェックしていた期待できそうな場所へ。

しかし、こちらに向かってくるような潮で、マメイカがポツリ、
ソイがポツリと当たったきり、どうにもあずましくありません。
先ほどの大賑わいの港に戻ると、これはなんと、誰もいない。
どうやら、今日はダメだろうと、サッサと焼酎だけでも飲みに
家路を急いだようです。
オッチャン達の判断は正しく、ここも潮が動かずにとてもヤリイカが
釣れるようには思えませんでした。

もう時間も遅く、帰りがけの港に寄ると、ここはかなりの潮加減。

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漁り火も近いようです。
回遊さえあれば、絶対に釣れるでしょう。
実際、遠くの底近くでは大き目のマメイカが1投毎に乗り、
そのたびにドキリとするのですが、寄せてみれば潮に流されたマメイカ。
巻き始め、いと重くてこれこそと思い、終わり浮いてしまえばなにげに軽し。
そんなことを数十回も繰り返し、わかったのは、この日ヤリイカは回って
こなかったということ。

悲し。

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2012/12/09

アリキタリ

大荒れ予報。

イカ釣り予定でしたが、さすがに行く気になれず、
渋る息子を引っ張って、麦酒会社屋根付き大買物街に様子を見に行ってきた
ありきたりな午後でした。

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2012/12/02

午前

この日は、息子の通う保育園の発表会。
正直、すごーく見たいというわけではないのだけれど、
見に行かなければ行かないで後から恨まれるのも嫌なので
カメラを持って見に行く。
息子の出番は、正直どうでもいいんだけれど
劇の構成があまりに残念。
隣のご夫婦は、露骨に文句を言ってました。
耳が痛いけど、仕事なんだからもうちょっと考えてほしいなあ、
と思いながら、こっそりその会話に耳をそばだてる。


出番の終わった息子が食べたがっていたラーメン屋に行って、
まで連れては入れない下の息子のために、交代で店に出入りしながら交代で子守り。

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その後は、またまたいつものさけ科学館に行きたがったので
サラッと魚を見て帰宅。

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そうすると、発表会疲れなのか、息子が2人ともぐっすり寝ているではありませんか。

午後のマロン

こんなチャンスは、そうそうありませんから、
それはもう、いそいそと準備をして、即出発です。

このところ、そろそろかな、と天候を見ながら
タイミングを読んでいたのが、ヤリイカ。
昨年は、イマイチ不発で悔しかったので、今年こそは、
と思っていたのですが、水温の影響なのか、どうも遅れて
いるみたい。
しかも、ここまでは、あまりいい話が出ていません。

先に現地入りしたももしろさんの話では、マメイカ狙いは
夕マズメに炸裂したようです。
まずは、堅実なマメイカで足元を固めつつ、その先にある
目標、ヤリイカに狙いを定めることにします。
プラス収支がある程度見込めるマメイカ漁と違い、
足が速くて、釣り場も荒っぽいヤリイカ狙いは、
オトコのロマンを感じさせる反面、バクチ要素も満載です。

現地に着くと、風も潮も動かなく、全く釣れそうもない感じ。
それでも、軽いエギを使ってみるとポツポツと釣れてきます。

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しばらく続けて潮が動き出すと、マメイカがワッサリ固まっているようで、
次から次へと釣れてきす。
このまま続けていけば、いくらでも釣れるでしょう。
しかし、ロマンを求めてヤリイカを巡る旅にも出たいような、出たくないような、葛藤。

この日はえらく寒いので、ロマンは捨てることにしました。

そう思ったら、すっかり気楽になって、ぬくぬくと車に乗って
帰ることにします。
が、帰りの道は大雪で、高速も国道も通行止めという情報が。
しかたなしにコンビニの駐車場で明け方まで寝るハメとなりました。


この日に家からなぜか持っていった「チョコマロン」
コンビニの駐車場で食べました。
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