2013/05/29

袁小田


職場の近所に、レトロなバッティングセンターを見つけたのはひと月ほど前。
ずっと訪れるのを楽しみにしていましたが、ふと思い出して行ってみました。

私が打席に入って打った後、入れ替わりで大学生らしい若者がボックスに
入ってきました。友人と数人でやってきて、ブンブン素振りをして、かなり
張り切っている様子。
ところが、90kmの遅球なのに、ことごとくバットは空を切り、結局2回のチャレンジの
ほとんど全てが空振り。
さすがにしょげた、その若者のところに、管理室から老人が現れました。
ホッホッホと笑い、
「振るから当たらないんだ、バットで受け止めろ。」と何か意味深げなアドバイス。
そして、自ら打席に入るとポンポンと当てて見せ、ほら、簡単だろ、と
去り際に言うと、また管理室に入って行っていきました。

袁小田(ユエン・シャオティエン)は、ジャッキーの映画、『蛇拳』 『酔拳』で
あの赤鼻の爺さん師匠を演じた俳優。
なんか、思い出しました。



2013/05/26

水郷

自治体としては、合併で吸収されてしまったのが、ちょっと寂しいのですが、
「北村」というとてもシンプルな名前の村があります。
米どころとしては、北海道でも中心にあたる地域で、昔から稲作が盛んだった
せいか、たくさんの池や沼があります。
そこには、ヘラブナが放されて、長い間、ヘラブナの釣り場として親しまれてきました。
今となっては、あちこちに釣り場がありますが、以前はヘラといえば大沼か北村、
というような存在だったように思います。

久しぶりに北村に行ってみたくなりました。学生の時以来かも。

最大の釣り場、雁里沼は、かなり広大な三日月湖で、驚くほど
大きなヘラが釣れることがあります。
ただ、釣りになるのは6月の半ばまででしょうか。
残念ながら、この日は代掻きの濁り水が入って、あまり良い条件ではなさそう。
それでも、なんだかワクワクさせるものが、ここにはあります。
釣り始めると、すぐにウグイの猛攻。
これをしのいでいかないと、ヘラはありません。
一時間近く、ウグイのピンピンと跳ねるアタリにうんざりしていると
パタリとウキが止まりました。
そして、1枚目のヘラは、尺上の綺麗な魚です。


ここからどんどんつながっていくか、と思いきや、なかなかアタリが
出ません。ウキはモヤモヤと怪しく揺れて、かなりのヘラが寄っている雰囲気は
あるのですが。なにせ経験不足で、次の一手が無いんです。

ぼやぼやしているうちに、またウグイモード。
どうやら、勝負に負けたようでした。
あきらめて上がろうと思っていると、突如、重々しい引きが。
コイかな、と闘い続けますが、その粘り強さと引きの強さはかなりのもの。
0.4号のハリスをかばいながら寄せて来ると、見覚えのある顔が。
ヒゲはヒゲでもヒゲ違い。
長いヒゲが2本に大きな口。
ナマズ君でした。50cm後半くらいのいいサイズ。


これでもうヘラは無いでしょう。
小さな池で小ベラと遊ぶことにします。


小ベラがわさわさと釣れるという噂だったのですが、またもウグイ連発。
隣で釣っているももしろさんは、底釣りでマブナ混じりですがヘラを
釣っています。
どうにも落ち着かない浮きの動きはウグイの仕業と思っていましたが
実は、ヘラが寄り過ぎていたようで、エサとアタリをとるタイミングを変えてみると
1投1匹ペースで釣れるようになりました。
小さくて可愛いサイズがほとんどですが、青緑色の美ヘラになごみます。
まだまだ修行が足りません。本当に。



2013/05/25

墓参り

母親の命日が近くなりました。
昨年は、息子の入院もあって、行ってなかったなあ、と
いうような話をヨメとしていると、やっと自分も大人になったような
気がしました。長い道のりでしたが。

墓の敷地にあるソメイヨシノが満開です。
全然、その場に関係のない皆さん(花見客)で満員御礼、
まあ、そんなのもいいじゃないですか。



帰りは、砂浜で昼食。
海に向かって突進する人たちを制止するだけでも手一杯、お腹一杯。


2013/05/22

Retrospect


仕事の帰りに、
フラッと散歩がしたくなりました。
唐突に、学生の頃、授業が終わった夕方に、友人とフナ釣りをした川のことを思い出し
どのあたりだったか、おぼろげな記憶の中の軌跡をたどってみました。
どういう経緯でフナ釣りなんかしようと思ったのか、今となっては思い出せませんが
当時は田舎にあった学校の近所で釣りでもしてみようと盛り上がり、
何人かで安い振り出し竿を買って、マブナを釣りました。
そのうち、それがヒートアップして、ヘラブナに走ったきっかけだったはず。

ところが、新しい道路と見慣れぬ街並みに困惑して、どこをどう走っているものか
とんと見当がつかなくなりました。
なんとなく、道路を折れてみたところ、それらしい場所に出ます。
フナ釣りに興じていた頃は、埃っぽい玉葱畑が周囲に広がっていて、
夕方になるとなんとも物寂しく感じたものでしたが、
当時を思い起こさせるものが何も無い今となっては、清潔な新興住宅街が
妙によそよそしく、その場に似つかわしくないような感覚に捉われます。


それでも、魚はたくさんいるようで、ノッコミの大きな鯉が草むらを
揺する姿があちこちで見られました。

2013/05/19

このところ、魚の顔を見ていなかったので、必ず釣るべく
決意して家を出ます。
ところが、思っていたように魚の気配が感じられません。
引っ張りで釣っていたのですが、アタリはあってもなかなか乗らず、
それでは、とルースニングに替えても、今度はアタリすらない様子。
すっかりダレました。

それまでは、北岸で釣っていたのですが、引き揚げがてらに南岸に移って
釣ってみます。
いきなり釣れました。
ちょいワニ、顔はいい感じですが、未だ冬のダメージがあるのか
ちょっと痩せてサビがわずかに残る魚体。


それからは、それまでが何だったのか、というくらい次々と魚が顔を出しました。

・風が北から吹いていたので、向かい風になる南岸が良かった。
・それまで止まっていた湖流が流れ出した。
・少し深いところを狙ってみた。

と思い当たるフシはいくつかあるのですが、真の理由は
魚に聞いてみないとわかりません。

2013/05/18

静内、桜

あの合併以来、地名を何と呼んだらいいものなのか
迷うことがあります。
熊石は熊石なのに八雲町です、と言われてもピンと来ません。

もう二十年くらい前に見に行ったなあ、とちょっと懐かしくなったので
新ひだか町に桜を見に行くことにしました。
新ひだか町という名前は、決めた方々には申し訳ないのですが
ぜんぜん美しくありません。
新興造成地が、山を崩したなら「○○ヶ丘」、平地だったら「○○野」
というくらい味気ない。
町名では無くなりましたが、「静内」は、とても綺麗な響きで、書き表しても品が
あります。このところ、どこを見回しても「品」という概念が失われつつあるように思います。
もっとお年寄りの皆さんにがんばってほしいところです。

大混雑が予想されるので、朝4:00に起きて、釣行並みの速攻を敢行。
8:00には到着。まあ、ゆっくりと花見ができました。





2013/05/17

帰り撃ち その2

帰り撃ちとは即ち、退勤時にチョイチョイと竿を出して
帰宅するという、転勤によって可能になった小技です。

前回は、ヘラを釣って寄せるだけで時間切れとなったので
今度は、コイをフライで狙ってみます。

ちょっと遅れて薄暗くなったのと、濁りがあったのと、
コイはいるのに、底の餌を漁っている様子がトンと見られなかったのと
そんなこんなで何も釣れませんでした。

次は海かな…。



2013/05/14

Johnny Marr / The Messenger

高校生くらいのガキの頃から、私のギターヒーローといえば
この人しかありませんでした。
The Smiths 無き後、はたしてどんな活躍をしてくれるのか
世界中から期待されていたであろう彼ですが、パートタイムのバンドメンバーとして
地味な活動をするばかりで、まあ、それが彼なんだろうとあきらめてきました。

初のソロアルバム、ということですが、期待しすぎず聴いてみると
やっぱり地味です。じじむさい、というか…。新しい要素は全く無し。
80年代半ば、良質だけど売れてないインディーズのバンド、といった趣き。
やっぱりそれが、彼なんでしょう。


2013/05/12

真水

真水復興元年にしよう、と個人的に決めていた今年。
それなのに、やっぱり海に行ってみると、あれもしたいこれもしたいと
ムラムラが出てきます。
これではイカン、と海を禁じ、忙しいので近くの真水縛り。
ヘラか湖か。
仕事が忙しくて、ちょっとウンザリした一週間だったので、
湖に行こうと前の晩から用意をします。
ところが、ずっと湖の釣りなんてしていなかったので、
リールにラインを巻いたりほどいたり、
フライを巻いたり、ラインを置くプレートを作ったり、
なんだかんだと終わったのは、もう明るくなる時間。
目が覚めてからは、タイヤ交換を思い出し、
2台まとめて交換すると、さすがに腰が痛くなってきます。

どうにか準備を終えたのは、もう2時過ぎ。
やっぱり近場のヘラにしようとしましたが、昨晩、せっかく
寝ないでした準備がムダになってしまいます。
一念発起し夕暮れの支笏湖へ。
まあ、ただの意地です。

着いた時は、ちょっとだけ風が吹いて、ちょっといい感じで
ココン、と魚のアタリもあったのですが、すぐに風は止まり、
鏡の水面に。
釣りは終了。

それでも、鳥の声だけがやけに大きく響き渡る神秘的な湖面を
眺めるのは、魂の洗濯になったと信じています。



2013/05/11

大きな栗の木の下

午後から雨予報なので、間隙を突いて近所に出撃。
ヒットアンドアウェイ、昼には雨が降ってきましたが、
どうにか子どもを遊ばせました。



見たことのない、瑠璃色の鳥。
たくさんの鳥がいました。
渡りの入れ替わりなのかもしれません。



昔々、初めての職場のそばにあったご神木。
ぶらっと散歩にきたりしてた記憶があります。
あれから私は年をとり、
息子は確実に成長していますが、この年老いた木にとっては
ほんの些末事、些細なことのようです。ずっと何も変わっていないように見えます。


2013/05/06

練習会

上の息子が突然、
「釣りの練習がしたい。」と言い出しました。
なんでも、外で投げる練習をしてみるそうです。
「今度釣りをする時の備えに。」と、言うので
4歳児が「備え」という言葉を知っていたことに驚きつつ
道具を用意してやります。
普段は、「黄色い釣り」と呼んでいる、安物のリールと竿のセットを
愛用する息子ですが、さすがに安物だけあって、
ガイドは錆び、リールは投げるたびにラインが団子になって放出される
バッタバタ品質です。
まあ、息子は気にしてませんが、釣り人が見ると気になります。
道具入れを引っかき回して、古いスピニングリールと竿を見つけました。

まだ雪捨て場に雪が残る河原、
竿を持たせて投げ方を教えます。
実際に何度か投げると、そのうちに水たまりやカエルの卵に夢中になり
興奮してあたりを走り回っているうちに仰向けに水たまりの中で転倒。
投げ練習は、ほんの数投で終わりました。
まあ、想定内です。



2013/05/05

チェリー

これだけ寒いと松前の桜でさえ凍えているのではないでしょうか。
この地では、いったいいつになったら花見客がジンギグッズと酒を抱えて
円山公園に繰り出すことができるものやら、今のところ見当もつきません。

ところで、前の職場で釣りを始めたひとりが、どうしても桜鱒を釣りたいそうです。
この魚に夢やロマンをさして持っていない私は、そんなものかな、
と思うだけなのですが、それでも彼にはまだ難しいように思います。
投げて巻いて、それだけで釣れる時には釣れる魚ですが、
それ以前に、彼にはそのどちらももう少し修行の必要が感じられます。

それでも夢を見るのは勝手です。
浜から釣るとなると、それなりに投げる距離が大切ですから、
条件次第で可能性のある岩場に乗ることにしました。
何にも釣れないとイヤになりそうなので、ホッケだけは間違いない
場所を選びます。

前日の晩から現地入り。準備万端ですが、風が無いのにウネリが残っています。
予定通り、退屈しない程度にホッケが当たってくる展開。
私は、それだけでも十分楽しい。
彼はホッケばかりで不満そうですが、贅沢というものです。
そのうち、近場でハネがあったとの報告。
すかさず投げると、雨鱒君でした。


波がざぶざぶしている中、がんばった彼ですが、
残念ながら桜鱒を釣らせることはできませんでした。
「釣れないから燃えるなあ。」と前向き発言がシメの言葉。


2013/05/04

寒々

4連休が近づくにつれ、天気予報でアナウンスされる天候は悪くなる一方。
思い描いた連休の過ごし方もすっかり変わってしまいました。
はじめは、軽装で暖かい河原や公園を歩いたり、
野球なんかも息子に教えたりしてみようかな、という夢を見ていたのですが、
いつのまにか、ストーブを焚いた部屋から出られず、子どもがやたらと部屋を荒し回る、
という、この冬、いたって当たり前になってしまった現実に引き戻されました。

寒い、天気悪い、といえば小樽の博物館。
それでも、この連休からはSLのアイアンホース号が動き始めています。
ラーメン食べて、市場で晩飯の惣菜を買って、博物館を見て、と冬から何にも変わらない
コース。この日は、下の息子が寝ていたので、私は博物館にすら行かず、車で一緒に
寝てました。

こいのぼりも、しっとり濡れて、冴えない表情で垂れ下がってます。




2013/05/03

Fishing 詐欺

ほんとは、
「Phishing」ですが、まあ聞いてください。

先日、これから佳境を迎えるであろうヘラ釣りに、ちょっと新しくて
オシャレな竿が欲しいな、と思い、検索をかけてみました。
眺めているうちに、かなり良心的な価格の竿が。
4割引くらいでしょうか。
品切れになる前に買わなくては、と慌ててトップページを見ると
若干の違和感。
どこか中華の香りがします。
そして、連絡先はヤフーのフリーメール。
本社は青森だそうです。
決定的だったのはブログ。
謎の翻訳日本語が並ぶブログは、明らかに明らかに奇妙奇天烈な代物でした。

あまりに安いので疑念が湧きましたが、物凄く欲しいものがあったら
ちょっと危なかったかも。
調べてみると、既にひっかかた人もいるらしく、4月の頭からの意外に長い期間、サ
イトが存在し続けていることは間違いありません。

と、ここまで書いて、またそのサイトを開いてみると、微妙に更新されて
あの、怪しさ満載の「ブログ」は消えています。

http://www.fishingshops-jp.com/


似たようなサイトは複数あるようです。
http://www.fishhouse-jp.com/

どうして、こんなサイトが長々と存在していられるのか不思議ですが
もっと周知していかないと、誰かが釣り具に「釣られる」ことが
無いとは言えません。

Warning !