2012/12/27

変転

ずっと行きたいと思ってきた冬の道東へ出かけてきた。
最後に訪れた時から数えてみると6年も経っている。
下の息子が生まれてからは、泊りで釣りに行くのも初めて。
あっという間に年だけとった。
今回は、気をつかう必要のない同僚2人と気楽な旅。

釣り、と言いつつ本当は釣りなんかはどうでもよくて、
ただ、広くてキンキンに冷えた、何もかもくっきりはっきり見えるよな
冬晴れの中を歩いてみたいという気分が、何かの拍子に
もぐらのように顔を出すことがあった。
秋なら魚もたくさんいるだろうが、ギラギラした釣り人もたくさん
並んでいるのは間違いない。
とにかく、人がいないほうがいい。

大荒れ予報に気をもみながら、いつ止まるともわからない深夜の高速をひた走り、
気圧の谷へと吹き下ろす凶悪な北西風と猛烈吹雪を追い越し、
分水嶺をくぐり抜け、平野へと走り出ると、そこは魔法のように晴れ。

DSC00417.jpg


風は冷たいけれど、どうにか釣りになりそうなので、
早速に川に出る。
川の流れは、度重なる大水ですっかり見慣れない姿になって、少々よそよそしい。
抜けるような空とワサワサと飛び立つ丹頂鶴は以前と同じ。
ただ、魚の姿はサッパリ。
河原の足跡もサッパリ。
今年は、魚の姿が少なかったということを耳にしていたので心配していた通りに
以前の川と比べてしまうと悲しくなるような有様。
自然の成り行きなのか、人の力が働いているのか。

ひとつだけ見つけたポイントで、どうにか三人、釣ることが
できた。
DSC00428.jpg

とりあえず、釣りはこれでヨシ。

それじゃあ、冷えた体でも温めようと銭湯に向かうと
見当たらずにウロウロ。
おかしいな、とさらに探していると「亀の湯」の場所にあったのは
「TURTLE」という真新しいアパート。
コーヒーでも飲もうと向かったセブンイレブンも閉めていた。

川も町もどこか変わって時間の流れを感じ、少し寂しくなる。


晩飯にしようと思っていたラーメン屋は定休日。
代わりに入ってみた店は、出てくるもの全てが悲しいほどに
美味しいの反対で、がっかりしながら宿に向かう。
そして宿は…風呂が綺麗になったくらいで、全く何も変わっていません。

この日の晩はえらく冷えそうということで、ストーブをガンガンに
焚いて、着込んで寝ることにした。

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