2013/08/08

こてんぱん

川に行っていると、いろいろ妄想だけが広がってきます。
未知の区間に良さ気な支流。
とりあえず、行くだけ行って、見るだけ見てみないと
そわそわ落ち着きません。

入渓地点からすぐの大淵。
岩の上から眺めていると、なかなかの型の虹鱒が
ぐるぐるとクルージングしています。
どのタイミングでどう釣るか、しばし作戦を立てます。
よく見ると、もう1匹、ひと回り小さいヤツもいるようです。

回遊待ちの間は、岩の上に這いつくばって、ひたすら
水の中に目をこらす。
そのうち、視界のすみでモヤッとライズ。
小さい方だな、とわかっていたのですが、ついつい
毛鉤を投げてしまいました。
ところが、淵の中を上から下まで大暴れ。
すっかり場荒れで大きい方もどこかに行ってしまいます。
大きい方から狙うべきだったのに。
辛抱が足らない、と反省。


大岩が二つ並ぶ瀬。
岩の陰で毛鉤が吸い込まれます。
合わせると、あっという間にティペットが切られてしまいました。
ザラザラになっているところを見ると、岩に巻かれたようです。
少し時間を置いてから、その少し上でまた出ました。
一瞬、間を置いてから凄い速さであの双子岩の間に向かって行きました。
何にもできないまま、また岩に巻かれたザラザラのリーダーだけが戻ってきます。
どうやら、これが彼の常套手段なのでしょう。
慎重派なので、どんな釣りでも魚に糸を切られたことは、
あまり無いのですが、同じ魚に二度も切られたのは初めてです。

さんざ叩きのめされたので、帰りに私の鱒を見に行ってみます。
釣られたダメージがないか、ちょっと心配してましたが、相変わらず元気なようでした。
さすがにもう釣ろうとも思わず、川べりに腰掛けてその様子を眺めることにします。
夏もそろそろ終わりにさしかかり、冬に備えようというように
鼻先を盛んに出して食事中です。
大きさからすると、この冬が最後になるのでしょう。
そう思うとちょっとセンチメンタルな気分になりました。


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