2008/02/26

つづき

3
「思い入れ先行。要素がスキルとして確立されていない。」
趣味なんだから、自分でやる分には、思い入れたっぷり、
好きにやればいいんです。
ある程度、趣味が似たもの同士であれば、その思い入れを
共有することもできるでしょう。
ただ、誰かに何かを伝えようとする時には、
思い入れは、あんまり役に立たないかもしれません。
ヨッパライオヤジが熱いウンチクをいくら傾けたところで、
「ヘェ~、すごいっすね!」
なんて素直に感心してくれる若者がいるとは思えないんですが。

まず初めに伝えるべきは、スキル、技術であるべきだと
思います。
時代や場所が変わっても、そして誰にでも役立つのが技術です。
が、何をどう伝えるのか、その方法は日本では、
まだまだマジメに考えられてないのでは
ないでしょうか。
アメリカでは、教える人のためのカリキュラムがあって、
インストラクターを養成するスクールがある、なんて話を
聞きます。
なんだかんだ言って、やっぱり難しいこの釣り。
ある程度まで上達していけば、面白さもわかってくるの
でしょうが、そこにいかないうちにやめてしまう人も
結構多いはず。
キャスティング、釣る技術、タイイングと釣りを構成する
要素がたくさんあるだけに、混乱させないで上手に教えるには
それなりの「教える技術」が必要なはずです。
うまく伝える術が、方法論としてそろそろ日本でも確立されて
いい頃では、と思っていますが、あんまりそういう話は
聞こえてきません。

4
「年年歳歳高まる敷居」
この分野にも格差の波は押し寄せているようです。
「フライ歴38年」などとプロフィールに誇らしげに
書かれています。
こればかりは努力で追いつきようがありません。

昔は、みんな未知の釣りであるフライフィッシングを模索する
「総中流釣り師」だったはずです。
難しいこの釣りの楽しさを語るのは素晴らしいことですが
アンタラ素人にはムリムリ、てな感じに敷居の高さを
(結局、カッコイイ「俺」の素晴らしさをアピールするために)
意識して上げて、「自称ベテラン」と「初心者」の間に
格差を作ろうとしてる、なんてことはないのかな?

まず
「やってみたいな。」
と思わせる何かがあって
「こう始めたらいいんだ。」
という技術・方法が伝えられて
「やってみたら面白いな。」
と感じるところまで引っ張ってくれる誰かがいて、
それで初めてフライ釣師が1人誕生、となるのかな。
そう考えると、私たちが意識して何かを変えていかない
限り、先細りの流れはさらに加速していきそうな予感もします。

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