2014/08/08

フロントジッパー

今回、この記事には(多少)品がない、あるいは「汚い」と感じられるかもしれない
内容が含まれます。
お上品な方、良い家柄の出身の方は、不快に思われるかもしれません。
読まないことをお勧めします。




ウェーダーを買いました。
レディントンの上級モデル。型落ちです。
上級とは言っても、そもそもレディントンがどちらかといえば安め設定のブランドですから
型落ちということもあり、かなりの激安でした。
ウェーダーについては、いろいろと言いたい事もありますが、それはまた今度と
いうことで、本題のウェーダーはこんな感じです。


ゴアテックスじゃない、防水透湿素材。
そして、購入の決め手はここ。


フロントに大きなジッパーがあります。最近、各社この手のモデルが増えましたが、
まだまだ高価でなかなか手を出せませんでした。
このジッパー、なんのためについているかというと、メーカーのサイトや説明書には
書いてありませんが、釣り人の皆さんなら苦労したことがあるであろう
「オシッコ」のためなのは間違いありません。
通常の釣りであれば、逆にこの部分の耐久性が気になって、使ってみようと
思うことはあまりなかったでしょう。しかし、私が今回想定していたのは、
「フロートチューブでの釣り」なのです。

経験のある方ならわかると思いますが、フロートチューブでのオシッコ。
これは由々しき問題なのです。

第一が場所。
おだやかな砂浜が続くのであれば、大丈夫でしょうが、大抵、釣り場は
岸が切り立った崖や覆いかぶさるような森の続くダム湖だったり、
蓮や葦に囲まれた野池のような場所になります。
まず上陸場所を探すのが大変。上陸しても、フロートチューブをしっかり
ズリ上げるだけのスペースが無いと、やれやれとスッキリして目を上げた時、
風に乗って遠く旅立つ愛艇を目撃しないとも限りません。

第二が手間。
どうにか上陸し、やっと自分の足で立つことができたとしても、そこから儀式のように
手順が続きます。
まず、チューブから降りるためにあちこちのベルトを外し、それからライフジャケットを脱ぎ、
寒い季節はジャケットも脱ぎ、もうガマンできないと焦りながらもウェーダーのベルトを外し
サスペンダーも外し、ここまできてやっとズボンを下ろすことが可能なのです。
ついつい面倒で長時間ガマンを続けることが多いもので、上陸した時点では既に臨界を
突破しかねないことも多数。首から下げたカメラや携帯ストラップが絡むと危機的状況が
訪れます。
さらに、ホッとしたのも束の間、今度は今の手順を逆にたどっていくのがまた面倒で
こまめにトイレ上陸をしようという意欲を削ぐのです。

そして第三がその頻度。
なにせ多い。
体の七割をウェーダーが覆っているせいで発汗が抑えられるのでしょうか。
早い時には前回の「スッキリ」から30分もすると「モヤモヤ」してきます。
いちいちそのたびに上陸していては、釣りになりませんから、
結果として長時間、ガマンすることになるわけです。

これらの問題がフロントジッパーの存在で全て解決するかもしれません。
ただ、今まで使ったことがなく、現物も見ることができなかったレディントン製なので
購入には勇気が必要でした。ただ、海外でのレビューを調べると、まずまずのようです。
「長いことディープウェイディングをしてたらジッパーから少し浸みてきたよ。」
これは、せいぜいお尻までしか水に浸からないので問題無し。
「これは小人の足用かい? ネオプレーンソックスが小さすぎだ」
こちらは逆に好都合。欧米サイズはブカブカなので。
もうひとつ候補に上げた他メーカーのジッパー付きウェーダーのレビューには、
「足がデカ過ぎ!」との声が多数寄せられてました。絶対ムリです。

実際に送られてきたものを着用してみると、小人の足用ソックスは、私の27cmの足に
ピッタリでした。どんだけデカイ足の人が使ったレビューだったのか…。

このジッパーの使い方としては、二つのパターンを想定していました。
まずは、初心者コース。
上陸後、おもむろにジッパーを降ろし、立ったまま小用。
そして、もし可能であれば、水面に浮いたまま、任務を完了する。
これができれば、空中給油によって着陸することのないまま飛躍的に航続距離を
伸ばした大型爆撃機の如く、1日を水面で過ごすことができるやもしれません。


テストとして、とりあえずダム湖に行ってみることにします。
今回使ったフロートチューブも一緒に購入した新型。
こちらも安過ぎるくらいだったので、ちょっと不安が残ります。
ただ、今まで使っていたポンツーンタイプがやはり重くて、翌日まで疲れを
残したので、軽さにひかれて新規導入してみました。
V型で、シートのついたタイプ。座るとお尻が濡れるか濡れないか、ギリギリくらいの
喫水になります。
フロートチューブは、持ち運んでみると軽くていい感じです。
最近の日本メーカーは、ゴムボート生地のものが主流ですが、昔からの
チューブとカバーが別になったものの方がだいぶ軽いように思います。

釣りの方は、はじめからそこそこいい型の鱒が釣れて好調でした。
そこそこ釣ったところで今回の本題、その1。
上陸し、立ちあがってジッパーを下ろします。
まあ、想定されたことですが、ここでは全く問題なく用を足すことができました。
これだけでも十分に時間と手間の短縮に貢献できたことになります。
いいかも。

さて、いい加減に釣りの方は飽きてきたので、ついに最終試験に入ります。
竿(釣竿)をフロートチューブにしっかり固定し両手をフリーに。
汚水が自分に向かって逆流してこないように微速前進。
湖の真ん中あたりでファスナーを下ろします。
ここまでは問題ありません。
勇気を出して、ここで用を足してはみたのですが、問題が2つ発生しました。

その1 水勢が十分に保たれている時はよいのですが、後半、失速し「チロチロ状態」と
なると重力に負けた「チロチロ」がしばしウェーダーの上を流れること。
「そんなの気にならん」という剛毅な方なら構わないのでしょうが、新品のウェーダーだけに
悲しい気持ちになりました。

その2 座っているということで、本来であれば上方にあるベクトルを
少し無理をして前方にねじ曲げているわけです。
その際、ウェーダーのジッパー下端との間で強い圧力がかかります。
キツキツのジーンズでトイレに行った方なら経験があると思いますが
あれと同じ、しまいこんだ後の「残りチロチロ」が発生し、これが甚だ不快感を与えました。

---結論---
ジッパーは有効。上陸しなくても、岸に立つだけで用を足すことができた。
ただ、水上放水は、緊急時の適用に限る。






2 件のコメント:

  1. 久しぶりです。
    コメントできるかテストを兼ねています。
    笑わせていただきました。

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  2. お久しぶりです。TOMIさんも経験あるからわかるでしょう。ぜひジッパー効果をテストしてみてください!

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