2014/08/24

Microcosmos

息子1号のやりたい病のせいで、落ち着く暇がありません。
先日、近所の小川で子どもの頃、カジカを釣った話をしたところ
そこに行ってみたいと、やたらしつこいのです。

私が子どもの頃、たまたま近所の小川にカジカがいるのを見つけましたが、
あまりに小さな川なので、さすがに釣りをしようという気にはなりませんでした。
その川は、そこから下へ行くと住宅街の裏を流れるコンクリートの溝となり、
さらに下ると暗渠となって不気味に暗いトンネルへと流れ込んでいるのです。
ところがある日、そのコンクリートの溝の途中に堰堤があり、落ち込みだけは
ちょっとした深みと石があるのに気がつきました。そこで庭で掘ったミミズと竿を持ち、
自転車で来てみるとそこそこの数のカジカが釣れました。
通りがかった近所の爺さんは、
「昔はよくカジカを捕って、味噌汁の具や焼き干しにしたんだけど、まだ居たんだね!」
てな具合で懐かしみ、昔の思い出を色々と話してくれました。

というのが、もう30年以上前の話。今や私が昔話を語る番になってしまいました。
今でもあのカジカはいるのか、ちょっと興味があったので息子を連れていって
みることにします。よその家の裏で私が釣っていたら不審者扱いをされそうですが
息子なら大丈夫でしょう。

訪れてみると、当時とほとんど変わらない様子で川は流れ、堰堤の落ち込みも
健在です。
やっぱり庭で掘ったミミズを息子に振り込ませ、私は下の息子とカナヘビを
追いかけていると、
「アタリがある!」との声が。
慎重に上げさせてみると、小さいながらもカジカが釣れました。
それからはもう1匹追加。
たくさんいるわけではないようですが、確実に生息しています。
それにしても、この狭い空間で30年以上、世代交代を繰り返してきたので
しょうか。下へ行けばすぐに暗渠、上はコンクリートで固められ、堰堤に次ぐ堰堤。
自由に行き来できる場所ではないはずです。
カジカは、さんざん下の子にもて遊ばれた後、川へ戻っていきました。






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