2014/08/06

国鉄

小学生の頃、釣りといえば豊平川のチャリ釣行。
しかし、現代っ子と違い、ちょっとやり過ぎ感無きにしも非ずの
バイタリティに溢れた昔っ子は、友人達と計画を練って、少しでも
釣れそうな場所を目指したのでした。

手始めは、バスに乗っての茨戸川。
これは、釣れたのはゴタッペ(ウキゴリ)だけ。
トゲウオとエビを手網ですくっただけの惨敗。
しかもエビを持って帰る途中、バスの車内で水をこぼし、
運転手から叱られるという失態のオマケつきでした。

次は、小樽築港。
まだ民営化前で、JRの前身、「国鉄」に乗って行きました。
当時は貯木場があって、ソイの魚影が恐ろしく濃く、昼間でも
そこそこ釣果がありました。
今でこそいくらでも手に入りますが、当時はワームを手に入れるのが
なかなか大変で、やっと手に入れたマンズのジェリーワーム(スイカの香り)
で大きなカジカが釣れ、その威力に驚いたものです。
ベイトタックルが欲しくてバンタム300とダイコースピードスティックを
買い、庭でキャスティングの練習をしましたが、結局使いこなせず
いまだに放置してあります。

次は鱒を釣りに行こう、と目星をつけたのが千歳川。
友人と2人、やっぱり国鉄を使って行きました。
駅前からは距離があるのでタクシー。釣りに来たと話すとタクシーの運ちゃんは
えらく感心してくれて、気をつけろよ、と言ってくれたのを覚えています。
高速のちょっと上から入って、すぐにハスルアーに魚がかかりましたが
残念ながらバラしてしまいます。
それからずっと釣り上って、大きな虹鱒が追ってきたり、小さなヤマメを
釣ったりしながら、夕方は元の場所に。
今でもよく覚えていますが、朝、魚をかけた対岸のブドウの蔓の際に
ルアーを落とすと今度もまた魚が飛び出して、どきどきしながら30cm程の
虹鱒を上げることができました。

中学生になってから3人で来た時は、1人が流され、それを助けようとした
私ともう1人も流され、すぐに浅瀬に流れ着いたのですが、帰りの電車で
濡れ鼠の3人、ずいぶんきまり悪い思いをしました。

考えてみれば、その時からたまに訪れることはあっても釣りをしたのは
初めてかもしれません。
人が多くて難しいという先入観ばかりがあって、なかなか真面目に釣りを
する気にはなりませんでしたが、どこも増水、泥濁りの中、ここだけは
何事もなかったように滔々と流れていました。


小一時間やって、結果は、小さなブラウンだけ。それでも妙に楽しかったのは、
昔来た頃とほとんど変わることのなかった流れのせいでしょうか。



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