2014/12/24
2014/12/15
2014/07/11
飛べない豚
先週釣りに行ってから、妙な風邪にやられて苦しみました。
熱は微熱程度ながら、動くことも考えることもできないくらいのだるさ。
昼間は熱が下がるので、仕事はどうにか行っていましたが、
それ以外は横になっているのが精一杯で、夕を過ぎるときっちり
熱が上がってきます。
二、三日で治るかとたかをくくっていましたが、気がつけば一週間を過ぎ、
どうにも困ってきたもので、町医者を説得して抗生物質を出してもらいました。
風邪なら意味がありませんが、なんとなく、感染症かも、という気もしていたので。
件の抗生物質が効いたのか、それとも単に風邪の期限が明けたのか、
定かではありませんが、それからすぐに治ってひと安心です。
ゴロゴロと豚のように横になっているしかなかったもので、
青空文庫を漁っていると、田中貢太郎という作家を見つけました。
子どもの頃から六朝志怪小説好きだったので、彼の翻訳になる
河出文庫の「中国の怪談」はとっくに読んでいましたが、さすがに
読んだ時には翻訳者にまで注目していませんでした。
過去の日本や中国の翻案物や自身の手になる短編が数多くありますが、
怪奇譚に偏るということもあってか、ほとんど知られては
いないようです。自身の作品に限ると、ちょっと奔放な想像力には
欠けるところがあるようで、どれも決まった枠を抜けられない
印象の作品が多く、そのあたりにもあまり知られていない理由が
あるのかもしれません。
田中貢太郎
それでも熱でふやけた頭には、2、3ページのこれといって意味のない
短編が限界で、だるくて置き場のない我身を忘れるにはピッタリ
だったもので、次から次へとダウンロードして読んでみました。
そんな中、ちょっとした発見が。
某時あるとき壮い飛行士が、
「海賊があるから、やがて空賊と云うのができるかも知れないよ」
と云ったことがあるが、その時その飛行士は、この空想に更に小説らしい空想を織りこんで、
「胴体を真紅に染めて、白抜きで白骨を描いてあるよ、機はカーチスの小型機で勿論、機関銃があり、操縦士は腕利きで、そして、支那海から朝鮮海峡に盛んに出没するんだね」
と云っていたが、まもなくこの飛行士は蔚山福岡間の海峡飛行の時に己の空想が事実となって現れたのに驚いた。
映画では、カーチスに乗っているのは空賊側のライバルになっていましたが、
真紅の機体というとあの映画を思い出さずにはいられません。
ちなみに私の同世代(男)であれば誰でも知ってるあの「赤い彗星」のモデルは
第一次世界大戦の撃墜王、リヒトホーフェン男爵でしょう。
プロイセンのエースパイロットだった彼は、赤く塗装した乗機で前人未到の80機撃墜を
成し遂げたそうな。欧米では結構な有名人です。
熱は微熱程度ながら、動くことも考えることもできないくらいのだるさ。
昼間は熱が下がるので、仕事はどうにか行っていましたが、
それ以外は横になっているのが精一杯で、夕を過ぎるときっちり
熱が上がってきます。
二、三日で治るかとたかをくくっていましたが、気がつけば一週間を過ぎ、
どうにも困ってきたもので、町医者を説得して抗生物質を出してもらいました。
風邪なら意味がありませんが、なんとなく、感染症かも、という気もしていたので。
件の抗生物質が効いたのか、それとも単に風邪の期限が明けたのか、
定かではありませんが、それからすぐに治ってひと安心です。
ゴロゴロと豚のように横になっているしかなかったもので、
青空文庫を漁っていると、田中貢太郎という作家を見つけました。
子どもの頃から六朝志怪小説好きだったので、彼の翻訳になる
河出文庫の「中国の怪談」はとっくに読んでいましたが、さすがに
読んだ時には翻訳者にまで注目していませんでした。
過去の日本や中国の翻案物や自身の手になる短編が数多くありますが、
怪奇譚に偏るということもあってか、ほとんど知られては
いないようです。自身の作品に限ると、ちょっと奔放な想像力には
欠けるところがあるようで、どれも決まった枠を抜けられない
印象の作品が多く、そのあたりにもあまり知られていない理由が
あるのかもしれません。
田中貢太郎
それでも熱でふやけた頭には、2、3ページのこれといって意味のない
短編が限界で、だるくて置き場のない我身を忘れるにはピッタリ
だったもので、次から次へとダウンロードして読んでみました。
そんな中、ちょっとした発見が。
某時あるとき壮い飛行士が、
「海賊があるから、やがて空賊と云うのができるかも知れないよ」
と云ったことがあるが、その時その飛行士は、この空想に更に小説らしい空想を織りこんで、
「胴体を真紅に染めて、白抜きで白骨を描いてあるよ、機はカーチスの小型機で勿論、機関銃があり、操縦士は腕利きで、そして、支那海から朝鮮海峡に盛んに出没するんだね」
と云っていたが、まもなくこの飛行士は蔚山福岡間の海峡飛行の時に己の空想が事実となって現れたのに驚いた。
映画では、カーチスに乗っているのは空賊側のライバルになっていましたが、
真紅の機体というとあの映画を思い出さずにはいられません。
ちなみに私の同世代(男)であれば誰でも知ってるあの「赤い彗星」のモデルは
第一次世界大戦の撃墜王、リヒトホーフェン男爵でしょう。
プロイセンのエースパイロットだった彼は、赤く塗装した乗機で前人未到の80機撃墜を
成し遂げたそうな。欧米では結構な有名人です。
2011/12/13
オレンジ党 最後の歌
奇跡の復活、というのはあくまでも個人的な感想ですが
今からもう30年前に出版されて、一応の完結を見ていた
天沢退二郎の「オレンジ党シリーズ」に続編が出るとの話を見かけたのが
一ヶ月ほど前。
ついに送られてきました。
『オレンジ党 最後の歌』
まだ読んでないんで何も言えないんですが
良くても悪くても何も言うつもりありません。
出してもらっただけで満足です。

今からもう30年前に出版されて、一応の完結を見ていた
天沢退二郎の「オレンジ党シリーズ」に続編が出るとの話を見かけたのが
一ヶ月ほど前。
ついに送られてきました。
『オレンジ党 最後の歌』
まだ読んでないんで何も言えないんですが
良くても悪くても何も言うつもりありません。
出してもらっただけで満足です。
2011/12/02
2009/10/12
『デルスー・ウザーラ』
風邪をひいた上にひどい天気です。
晴れたと思ったら雷雨、さらに雹まで降って
そのセットを何度も何度も繰り返す情緒不安定な空。
出かける気にもなれず一家で缶詰生活をすることにしました。
先日の焚き火会で、そろそろ今年も読む頃かな、
と思い立った一冊の本があります。
私は、気に入った本を毎年毎年何度も読み返す癖があって、
この本は、そんな本の中でも格別のお気に入りです。
『デルスー・ウザーラ』
といえば、黒沢映画が好きな方は知っているかもしれません。
(私は映画は見てませんが)
私の持ってるのは、河出文庫の上下巻ですが、これは今は
絶版になったみたいで、今も読めるのは、昔からある東洋文庫版だけ
みたいです。
この本は、本来探検記として書かれたもので、
著者アルセーニエフの2回の探検、極東ロシアの
シホテ・アリニ山行と沿海州の海岸探索の旅についての記録です。
デルスーは、アルセーニエフが旅の途中で出会った猟師の名前で
この旅の大半をアルセーニエフと一緒に過ごすことになります。
北海道の真向かいの自然についての記述が興味深い
探検記として読んでももちろんいいんですが、
何よりデルスーの人柄や振る舞いがこの本の魅力になっています。
当時はガスストーブなんてありませんから、当然焚火は、旅の必需品です。
夜は風邪がふいて寒かった。薪が足りないので大きな焚火をおこすことができず、それでみんなはこごえて、ほとんど眠れなかった。どんなに外套にくるまっても、冷たい風がどこかにスキマをみつけて、肩を、脇腹を、背中を冷やしにきた。薪もわるくて、パチパチとはじけ、四方八方へ火の粉をちらばした。デルスーの毛布が焼きこげた。私はうとうとしながら彼が薪に悪態をついているのをきいたが、彼は彼らしく薪を「わるいひと」と呼んでいた。
そこかしこに見られる焚火の記述がまた妙に印象的です。
私にとっては、いついかなる時に読んでも面白いこと
「生涯保証付き」の一冊なんです。
2009/04/11
『おもいでエマノン』
超久しぶりにマンガを買いました。
5年ぶりくらいに。
去年、鶴田謙二が新作を出したことは知ってましたが
しばらく忘れてました。
「寡作の人」ですから、前回出した単行本からは何年たつのか。
この20年ほどで純粋な単行本は3冊…。
セミの一生の如きペースです。
読後は、当り前のことながら
新鮮さよりも懐かしさを覚える一冊。
2008/11/12
聊斎志異
毎日天気図を見ていますが、ここのところはいつも
北西からの風が吹くようになってきました。
冬です。
釣りにも行かずに久しぶりに本ばかり読みました。
『聊斎志異』は、清代の怪異譚集。
魑魅魍魎を扱った、似たような話ばかり400編も
続けざまに読んでいると、頭もどうにかなってくる。
が、面白いのでどうにも止められない。
話にはいくつかのパターンがある。
まずは、東晋の『捜神記』のような奇妙な噂や伝承の類。
あまり多くないし、それほど面白くもない。
それから唐代に流行した伝奇的な話の類。
いかにも、といった感ではあるけれど、唐代のような
詩的な美しさがあるわけでもない。
最後に狐や幽霊といった鬼が活躍する話。
なんといっても、この手の話が聊斎志異の面目躍如。
科挙に受かることくらいしか頭にない男と違って、
鬼の転じた絶世の美女が、縦横無尽に動き回る様が
この本の魅力といってもいい。
幻想性の中に近代ならではの合理性が見えるところも面白い。
岩波文庫から選集が出てますが、
平凡社の奇書シリーズ上下巻がたくさん読めます。
たくさん過ぎるので、好きじゃない人はツライかも。
2008/02/18
もっさり
なんとはなしに風邪気味、
冬型バリバリで北西風の天下ときてましたから
家でだらけてました。
久しぶりに本でも読むか、と本棚を漁ります。
本棚、といっても収まっている本のその前に平積み多数、
その上にさらに重なってカオスな様相を呈した場所です。
適当に買ってた中に、まだ読んでないものも混じっているはず。
ありました。
イサク・ディーネセン 『不滅の物語』
いつ、どこで、何のために買ったのか全く記憶にありません。
裏表紙を見ると、『バペットの晩餐会』の著者でした。
半分くらい読みましたが、なかなか面白いかも。
訳はイマイチかも。
Isabella L. Bird "Unbeaten Tracks In Japan"
有名な旅行記です。
ペーパーバックなんてここのところ読むヒマがありません。
『不滅の物語』と交互に読みましたが、片や数十ページ。こちらは3ページ。
なんで買ったんだ?
読み終わるまでは途方もない時間がかかりそうです。
夏目漱石 『夢十夜』
なんとはなしに手に取ったので。
小学生の頃から何度読んだか知れませんが、読むたびに
違った何かを見つけられる気がする。
日本の作家はいまひとつ肌に合わないんですが、
漱石だけは別です。
「文鳥」「山鳥」といった短編、香り高いという言葉がまさしくピタリ。
青空文庫でも読めますが、やっぱりかび臭い文庫本で読むのが
オツというもんです。
冬型バリバリで北西風の天下ときてましたから
家でだらけてました。
久しぶりに本でも読むか、と本棚を漁ります。
本棚、といっても収まっている本のその前に平積み多数、
その上にさらに重なってカオスな様相を呈した場所です。
適当に買ってた中に、まだ読んでないものも混じっているはず。
ありました。
イサク・ディーネセン 『不滅の物語』
いつ、どこで、何のために買ったのか全く記憶にありません。
裏表紙を見ると、『バペットの晩餐会』の著者でした。
半分くらい読みましたが、なかなか面白いかも。
訳はイマイチかも。
Isabella L. Bird "Unbeaten Tracks In Japan"
有名な旅行記です。
ペーパーバックなんてここのところ読むヒマがありません。
『不滅の物語』と交互に読みましたが、片や数十ページ。こちらは3ページ。
なんで買ったんだ?
読み終わるまでは途方もない時間がかかりそうです。
夏目漱石 『夢十夜』
なんとはなしに手に取ったので。
小学生の頃から何度読んだか知れませんが、読むたびに
違った何かを見つけられる気がする。
日本の作家はいまひとつ肌に合わないんですが、
漱石だけは別です。
「文鳥」「山鳥」といった短編、香り高いという言葉がまさしくピタリ。
青空文庫でも読めますが、やっぱりかび臭い文庫本で読むのが
オツというもんです。
2007/08/04
3つの魔法三部作~天沢退二郎の本
ここ2、3ヵ月は妙に本が読みたくなってます。
どうも私の読書熱には周期があるようです。
昨年はほとんど読まずに過ごせたのですが、
そろそろ波が来ている感じです。
ひさしぶりに手にとった
『3つの魔法三部作』ですが、
あっという間に読んでしまいました。
勢いで持っている彼の本を全部読む。
なんというか、ひじょうにキブンに合ってました。

はじめに彼の本に出会ったのは
『ネギ坊主畑の妖精たち』
をたまたま本屋で手にとった時からです。
全く知識のないまま衝動買い。
実はこの短編集、この流れの著作では最後尾に位置する
もので、断片的にこれより前に書かれた作品世界が登場します。
いわばスピンオフ物といった趣です。
はっきりとはわからないまま、奇妙な彼の作品世界に
惹かれました。
が、彼の作品は全て絶版。他の作品があることなど
意識することなく過ごしていましたが…。
ある日、私の本棚を見ていた(当時の)彼女が
「天沢退二郎」の名前を見つけて興奮していました。
なんでも中学生の時に図書館で彼の本に夢中になったとか。
この時初めて幻の『3つの魔法三部作』の存在を知ります。
しかし、この時は既に絶版で手に入れる術も無し。
この時は、まだネット環境なんてありませんでした。
後で知りますが、古本の市場では、
一冊数万円の値がついていたらしい。

その彼女が貸してくれた
『光車よまわれ』
この時は、ちくまの文庫版でした。
初めて読む彼の長編は、想像したとおり
奇妙な読後感を残してくれる傑作でした。
こうなってくると喉から手が出るほど欲しくなる
長編三部作。
ネット環境ができて早速調べてみると、
どうやら復刊ドットコムで彼の復刊リクエストが
いいところまでいっているようです。
早速投票しました。
そしてついに…。
『3つの魔法三部作』は復刊されました。
もう、復刊決定のその日に予約注文しました。
10年近くも待たされただけに感慨もひとしお。
生きてて良かった、と本気で思う。

『オレンジ党と黒い釜』

『魔の沼』

『オレンジ党海へ』
ここまでが三部作。
グーンと呼ばれる黒い魔法を使う勢力と
オレンジ党の子どもたちとの戦いを描いた作品です。
といっても欧米の善悪二元論ファンタジーとは全く色合いの異なる
作風に戸惑う人は戸惑うでしょう。
宮沢賢治、泉鏡花、といえば当たらずとも遠からじ。
彼は本来詩人なので、論理よりもイメージ、
まっとうな人が読んだならば「ワケわからん」で終わりでしょう。

『闇の中のオレンジ』
三部作から派生したエピソードを集めた短編集。
『ねぎぼうず畑…』とあわせて読むと、かなり作品世界が
広がります。

『夢でない夢』
ごく初期の短編集です。
彼の作品に特徴的なのがヒロイン。
魔法の力をもつ美少女(作品によって名前こそ違いますが)
が、奇妙な魅力を放っています。
物語は彼女達を軸に展開しますが、どの物語も
裏と表が入り混じった回転運動によって成り立っている
ような、そんな印象です。
ほとんどの作品がブッキング(復刊ドットコム)から
復刊されました。
こうして彼の作品が読めるなんて、幸せだなあ、と
読み返しながら考えていたここ数日でした。
どうも私の読書熱には周期があるようです。
昨年はほとんど読まずに過ごせたのですが、
そろそろ波が来ている感じです。
ひさしぶりに手にとった
『3つの魔法三部作』ですが、
あっという間に読んでしまいました。
勢いで持っている彼の本を全部読む。
なんというか、ひじょうにキブンに合ってました。
はじめに彼の本に出会ったのは
『ネギ坊主畑の妖精たち』
をたまたま本屋で手にとった時からです。
全く知識のないまま衝動買い。
実はこの短編集、この流れの著作では最後尾に位置する
もので、断片的にこれより前に書かれた作品世界が登場します。
いわばスピンオフ物といった趣です。
はっきりとはわからないまま、奇妙な彼の作品世界に
惹かれました。
が、彼の作品は全て絶版。他の作品があることなど
意識することなく過ごしていましたが…。
ある日、私の本棚を見ていた(当時の)彼女が
「天沢退二郎」の名前を見つけて興奮していました。
なんでも中学生の時に図書館で彼の本に夢中になったとか。
この時初めて幻の『3つの魔法三部作』の存在を知ります。
しかし、この時は既に絶版で手に入れる術も無し。
この時は、まだネット環境なんてありませんでした。
後で知りますが、古本の市場では、
一冊数万円の値がついていたらしい。
その彼女が貸してくれた
『光車よまわれ』
この時は、ちくまの文庫版でした。
初めて読む彼の長編は、想像したとおり
奇妙な読後感を残してくれる傑作でした。
こうなってくると喉から手が出るほど欲しくなる
長編三部作。
ネット環境ができて早速調べてみると、
どうやら復刊ドットコムで彼の復刊リクエストが
いいところまでいっているようです。
早速投票しました。
そしてついに…。
『3つの魔法三部作』は復刊されました。
もう、復刊決定のその日に予約注文しました。
10年近くも待たされただけに感慨もひとしお。
生きてて良かった、と本気で思う。
『オレンジ党と黒い釜』
『魔の沼』
『オレンジ党海へ』
ここまでが三部作。
グーンと呼ばれる黒い魔法を使う勢力と
オレンジ党の子どもたちとの戦いを描いた作品です。
といっても欧米の善悪二元論ファンタジーとは全く色合いの異なる
作風に戸惑う人は戸惑うでしょう。
宮沢賢治、泉鏡花、といえば当たらずとも遠からじ。
彼は本来詩人なので、論理よりもイメージ、
まっとうな人が読んだならば「ワケわからん」で終わりでしょう。
『闇の中のオレンジ』
三部作から派生したエピソードを集めた短編集。
『ねぎぼうず畑…』とあわせて読むと、かなり作品世界が
広がります。
『夢でない夢』
ごく初期の短編集です。
彼の作品に特徴的なのがヒロイン。
魔法の力をもつ美少女(作品によって名前こそ違いますが)
が、奇妙な魅力を放っています。
物語は彼女達を軸に展開しますが、どの物語も
裏と表が入り混じった回転運動によって成り立っている
ような、そんな印象です。
ほとんどの作品がブッキング(復刊ドットコム)から
復刊されました。
こうして彼の作品が読めるなんて、幸せだなあ、と
読み返しながら考えていたここ数日でした。
2007/03/01
トムは真夜中の庭で
新聞の追悼記事で知ったのですが
フィリパ・ピアスが亡くなりました。
生真面目な文章がいかにもイギリス的な作家でした。
幻想的な作品なのに、ザラザラするような
現実的な読後感がまたそれらしく。
児童文学という言葉からイメージされる
模範的な作風だと私は思っています。
もちろん良い意味で。

フィリパ・ピアスが亡くなりました。
生真面目な文章がいかにもイギリス的な作家でした。
幻想的な作品なのに、ザラザラするような
現実的な読後感がまたそれらしく。
児童文学という言葉からイメージされる
模範的な作風だと私は思っています。
もちろん良い意味で。
2006/10/09
2006/09/29
邯鄲夢の枕
すっかり夕方になると寒い。
ちょっと前まで日が暮れると虫の声が賑やかだったけれど
この頃は、声が途絶えがちになってきた。
そろそろ静かな夜が来るだろう。
子どもの頃から好きだった「鳴く虫」にカンタンがいる。
夏が過ぎてフィロフィロと柔らかく寂しげな声が聞こえるようになると、
昔からなんとも切ない気持ちになる。
この「カンタン」という名前、子どもの頃は「簡単」?と
勝手に連想して妙な名前と思っていた。
どうやら「邯鄲」から来ているらしいと知ったのは最近のこと。
むかしむかしの中国。
唐の時代、邯鄲に向かう道中の宿で書生の若者と呂翁なる道士が出会う。
自分の境遇に不満をもつ書生の話を聞いた道士は、
枕を貸し与え、書生に勧めた。
その枕で寝た書生は、
良家の子女を妻に娶り、科挙に及第し、役人として栄華を極める
自分の一生を夢を見る、という話。
結局夢から醒めると、まだ黍は蒸しあがっていず
ほんのわずかの時間しか経っていない宿屋で
書生は人の一生の儚さ空しさを知る。
誰がこの小さな虫につけた名前かは知らないが
なかなか洒落ている。と思っている。
岩波文庫 唐宋伝奇集(上)

その他いろんなところで読めるはず。
ちょっと前まで日が暮れると虫の声が賑やかだったけれど
この頃は、声が途絶えがちになってきた。
そろそろ静かな夜が来るだろう。
子どもの頃から好きだった「鳴く虫」にカンタンがいる。
夏が過ぎてフィロフィロと柔らかく寂しげな声が聞こえるようになると、
昔からなんとも切ない気持ちになる。
この「カンタン」という名前、子どもの頃は「簡単」?と
勝手に連想して妙な名前と思っていた。
どうやら「邯鄲」から来ているらしいと知ったのは最近のこと。
むかしむかしの中国。
唐の時代、邯鄲に向かう道中の宿で書生の若者と呂翁なる道士が出会う。
自分の境遇に不満をもつ書生の話を聞いた道士は、
枕を貸し与え、書生に勧めた。
その枕で寝た書生は、
良家の子女を妻に娶り、科挙に及第し、役人として栄華を極める
自分の一生を夢を見る、という話。
結局夢から醒めると、まだ黍は蒸しあがっていず
ほんのわずかの時間しか経っていない宿屋で
書生は人の一生の儚さ空しさを知る。
誰がこの小さな虫につけた名前かは知らないが
なかなか洒落ている。と思っている。
岩波文庫 唐宋伝奇集(上)
その他いろんなところで読めるはず。
2006/06/21
『残された人びと』 アレグザンダー・ケイ
『レクトロ物語』を復刊ドットコムで注文したついでに
この本も買ってみました。
以前、友人から
「持っていないか?」
と聞かれていたので、探してみましたが
その時には絶版とのこと。
つい先日復刊されました。
知っている人は知っているかもしれませんが
この本は『未来少年コナン』の原作本なのです。
小学生の頃、ワクワクしながらNHKで見ていた世代としては
ちょっと気になってました。
読んでみると、微妙に、いや、かなり…テレビシリーズとは違います。
魅力的なエピソードについては、そのまま使われていますが
それも、場面や形を変えて。
思い入れを排して判断しても、
テレビシリーズの方が物語として上手に構成されてます。
この本は、このまま欲しがっていた友人にプレゼントすることにしようかな。
それにしても、この岩崎書店のジュニア版SF本。
昔は学校の図書室にもたくさんあって、読んだ覚えが。
変なところで懐かしさに浸ってしまいました。
2006/06/13
ライナー・チムニク 『セーヌの釣りびとヨナス』
2006/06/11
ライナー・チムニク 『熊とにんげん』
今は無き、福武文庫は、埋もれた良書を掘り起こすという意味で
とっても私好みでした。
残念ながら、福武書店(現ベネッセ)は書籍から撤退してしまいました…。
ライナー・チムニクは、ドイツの作家ということになっていますが
現ポーランド領出身、とのことで東欧系なのかもしれません。
ドイツではそれなりに知られた人のようです。
彼の魅力は、なんといっても挿絵。もともとが画家ですから。
絵から湧いたイメージに文章を加えていった感じを受けます。
そういった意味では、「ムーミン」のトーベ・ヤンソンと
よく似ているかもしれません。

『熊とにんげん』は、彼の処女作になるそうです。
が、若さから来る荒っぽさは全く感じられません。
なんとなく、デンマークやノルウェーの繊細なポップに
通じるものがあるような気もします。

熊好き?といえば、ジョン・アーヴィングを思い出します。
人に特別な感情を抱かせる何かを持ってるけものです。
とっても私好みでした。
残念ながら、福武書店(現ベネッセ)は書籍から撤退してしまいました…。
ライナー・チムニクは、ドイツの作家ということになっていますが
現ポーランド領出身、とのことで東欧系なのかもしれません。
ドイツではそれなりに知られた人のようです。
彼の魅力は、なんといっても挿絵。もともとが画家ですから。
絵から湧いたイメージに文章を加えていった感じを受けます。
そういった意味では、「ムーミン」のトーベ・ヤンソンと
よく似ているかもしれません。
『熊とにんげん』は、彼の処女作になるそうです。
が、若さから来る荒っぽさは全く感じられません。
なんとなく、デンマークやノルウェーの繊細なポップに
通じるものがあるような気もします。
熊好き?といえば、ジョン・アーヴィングを思い出します。
人に特別な感情を抱かせる何かを持ってるけものです。
2006/06/10
ライナー・チムニク 『レクトロ物語』
最近は忙しくてなかなか本を読むヒマもありません。
それでも、気になる本はチェックして買える時に
買ってます。
次に手に入るのはいつになるのかわかりませんから。
たまにですが、復刊ドットコム(ブッキング)をチェックするようにしています。
長い間探していたのに、絶版で手に入らなかったり
好きな作家の埋もれていた作品を見つけることが
できたり、と意外な掘り出し物に出会えます。
それなりに本好きの人のリクエストで復刊するわけですから
それなりに読む価値がある本なんだろうなぁと(その分、ディープですが)
最近注文したのは、ライナー・チムニクの『レクトロ物語』。
チムニクは、ドイツの作家で、『熊とにんげん』『クレーン』などなど
ざっくり描いた挿絵もちょっと含みのある文章も大好きな作家です。
手に入れられるものは、ほとんど持っていたのですが、
未読の作品を発見したので急いで注文しました。

『熊とにんげん』以外の作品は、最近復刊されて本屋でも
手に入るようになりました。
あと2、3年でまた絶版になるんでしょうね。
それでも、気になる本はチェックして買える時に
買ってます。
次に手に入るのはいつになるのかわかりませんから。
たまにですが、復刊ドットコム(ブッキング)をチェックするようにしています。
長い間探していたのに、絶版で手に入らなかったり
好きな作家の埋もれていた作品を見つけることが
できたり、と意外な掘り出し物に出会えます。
それなりに本好きの人のリクエストで復刊するわけですから
それなりに読む価値がある本なんだろうなぁと(その分、ディープですが)
最近注文したのは、ライナー・チムニクの『レクトロ物語』。
チムニクは、ドイツの作家で、『熊とにんげん』『クレーン』などなど
ざっくり描いた挿絵もちょっと含みのある文章も大好きな作家です。
手に入れられるものは、ほとんど持っていたのですが、
未読の作品を発見したので急いで注文しました。
『熊とにんげん』以外の作品は、最近復刊されて本屋でも
手に入るようになりました。
あと2、3年でまた絶版になるんでしょうね。
2006/04/03
Lord Of The Rings ~2
これだけ広い世界、世代に色々な読み方をされている本も少ない。
映画を見て思ったのは、まっとうなアドベンチャー物、という解釈。
もしかすると、これが世間一般の読まれ方なのか?と
今になって気がついた次第。
考えてみたら、アメリカで人気あります。
私の読み方は、擬似神話。そして歴史物。それと旅行記。
子どもの頃から筋金入りの「神話・伝説オタク」としては
『指輪物語』との出会いは衝撃的だった。
トールキンは、その筋の研究者だから、腕の確かな職人の技。
北欧の神話、アイスランドのサガ、イングランドの伝説などから
オイシイ味を損なわずにうまく取り入れている。
(たまに言われているようなアイルランドのケルト神話は影響薄い気も)
彼の巧みさは、神話や伝説特有の不条理さ(現代から見ると脈略不明)を残しつつ、
物語の歴史の中に系統立てて組み入れた所。
輪郭はザクザク荒削りであるのにディテールにも異常なほど凝っている。
相反する要素を同時に満たしているのは、この物語以外ありえません。
細部に凝る、といっても作者が意図したものではなく、
ただ彼はそうせずにいられなかったのだと思いますが。
もともと彼は自分の考えた言語(エルフ語)のバックボーンとして
この物語とその周辺について書き始めたというのは有名な話。
「はじめに言葉ありき」だったであろうこの物語は
最終的に様々な読み方を与えてくれる多様な側面を持つようになる。
神話として
この物語に断片的に顔を覗かせる
「中つ国の創世」「モルゴス」「ヌメノールとサウロン」
といったエピソードも、『シルマリルの物語』を読むと
本編に並行して書かれていった様子がわかる。
単なる辻褄合わせの説明ではなく、どれも独立して読むことができる作品として成り立っている。
むしろ、細部を見ると本編と噛み合わない部分もあちらこちら見受けられるのは
途中で終わってしまったからか、それとも書きながら変わり続けていったからなのか?
歴史物として
歴史と言っても、ファンタジーとして書かれているから事実ではないのは当たり前。
それなのに、妙なリアリティが感じられるのは、
サガに代表されるヨーロッパの伝承に精通している作者ならでは。
実際、読んでいると
「これはあの話だね。」
とピンとくる場面はたくさんある。
本編に全く関係ない人物にもそれなりの存在感が与えられている。
『三国志』の面白さと通じるものがあるかもしれない。
旅行記として。
旅行記としての魅力は、地味ながら大きいように思う。
ホビット庄に始まり、モルドールに至る旅の道程。
これも架空のものに過ぎないが
朝の空気感や、食事の様子、森の夜の描写など、
この辺りの描き方は、チェーホフばりに鮮やかだ。
トールキン自筆の地図を見ながら旅の道程をたどっていくのは
なんともいえず楽しい。
天沢退二郎氏が、自分の作品の地図を指して
「なんかうそくさい…。なかなかトールキンの地図のようにホントっぽくならない。」
といった主旨のことを言っていたけれど
ここにも、彼にしか出来ない
「架空の中のリアリティ」が表されている。
どちらかというと書斎や図書館が似合いそうな
トールキンが、バックパッカーや釣り人だったとは
考えられない。
やはり、こういった場面の描写は、トールキンの従軍体験(第一次大戦)が
反映されているのかもしれない。
その体験は、この物語の中で形を変えて何度も何度も
語られているように思う。
特に、「絶対的な力・権力への嫌悪と渇望」
この物語を書き始めた時にはそれほど意図していなかった
このテーマが、次第に物語の縦糸へと浮かび上がってきた過程には、
執筆の途中で第二次大戦が始まったこと、
それによって、以前の体験が呼び覚まされたことが
あるはずだ。
トールキンのディズニー嫌いは有名な話。
彼はどんなことがあっても自分の作品が「ディズニー映画」に
なることだけは許さなかったらしい(当たり前だけど)。
今、彼の親友でもあったルイスの『ナルニア国物語』が
ディズニー(といっても実写だけど)の映画になったのを
二人はどう思ってるんでしょうか?
2006/02/08
ジョン アーヴィング : 『ホテル ニューハンプシャー』
アーヴィング、最近あんまり話題に上りません。
話題になってる人は避けて、
話題から外れかけた人に親しみを覚えるというのが
私の子どもの頃からの悪い癖です。

これはほんとにいい本です。
何度も読み返しましたが、それだけは変わりません。
彼独特の語り口は、昔話や神話に通じるものがあります。
彼が語ると、どうしようもなく生臭い話も
半透明なものに昇華されてしまいます。
ただ、グロテスクな表現は好みが分かれる所。
アメリカ本国で嫌いな人が多いというのもわかる話です。
神話や伝説、昔話といった類の話は、
なぜかグロテスクな表現と相性がいいものです。
意識しているのかしていないのかわかりませんが、
彼はそこの所のバランス感覚がとてもいいのでしょう。
それに前作の『ガープ…』ほど露骨にグロではありません。
映画にもなっていて、こちらもいい出来です。
ただ、豪華なキャストについてひと言。
フラニーのジョディ・フォスターは、品があってハマリ役でしたが
「熊」のスージーがナスターシャ・キンスキーというのは、どうなんでしょう?
見てる分には確かに楽しい。キレイだから。いや楽しい。
でも、スージーはキレイじゃない方がいいなあ。やっぱり。
村上春樹氏も、この作品をアーヴィングの一番に挙げていたような
覚えがあります。
実は村上春樹さんの本は一冊も読んだことがありません。
でも、多分、読んだらかなり気に入るはずです。勘だけど。
みんなが話題にしなくなったあたりで読んでみよう、と思ったり。
話題になってる人は避けて、
話題から外れかけた人に親しみを覚えるというのが
私の子どもの頃からの悪い癖です。
これはほんとにいい本です。
何度も読み返しましたが、それだけは変わりません。
彼独特の語り口は、昔話や神話に通じるものがあります。
彼が語ると、どうしようもなく生臭い話も
半透明なものに昇華されてしまいます。
ただ、グロテスクな表現は好みが分かれる所。
アメリカ本国で嫌いな人が多いというのもわかる話です。
神話や伝説、昔話といった類の話は、
なぜかグロテスクな表現と相性がいいものです。
意識しているのかしていないのかわかりませんが、
彼はそこの所のバランス感覚がとてもいいのでしょう。
それに前作の『ガープ…』ほど露骨にグロではありません。
映画にもなっていて、こちらもいい出来です。
ただ、豪華なキャストについてひと言。
フラニーのジョディ・フォスターは、品があってハマリ役でしたが
「熊」のスージーがナスターシャ・キンスキーというのは、どうなんでしょう?
見てる分には確かに楽しい。キレイだから。いや楽しい。
でも、スージーはキレイじゃない方がいいなあ。やっぱり。
村上春樹氏も、この作品をアーヴィングの一番に挙げていたような
覚えがあります。
実は村上春樹さんの本は一冊も読んだことがありません。
でも、多分、読んだらかなり気に入るはずです。勘だけど。
みんなが話題にしなくなったあたりで読んでみよう、と思ったり。
2006/01/22
ゲド戦記についての懸案諸々
一時期「ファンタジー」と呼ばれるジャンルのものに
ずいぶんハマった時期がありました。
といっても今のようにハリポタ騒ぎの以前ですから
二十年近く昔の話。
色々読んでみましたが、読み返す価値があったのは
ほんの数冊。
あとは「パルプフィクション」でした。
まあ、これはどんなジャンルでも同じでしょう。
そんな中でも一般に名を知られていて
私が今でも読み返しているのが
アーシュラ・K.ル・グウィンの「ゲド戦記」三部作



この後も話は続いていますが、三作目と四作目の間が二十年近く空いて
テーマも変わってますから別物ということで。
物語は若くて傲慢な魔法使いゲドの成長物語「影との戦い」に始まり
死と再生を象徴的に描いた「こわれた腕輪」
死という観点から生というものをを問う物語「さいはての島へ」
と一貫して作者の宇宙観(此岸、彼岸を含めた)を
作品に託したものになっています。
かなり色濃くユングの思想や民俗学の影響を受けているので
なんとなく「作者の思想・言葉を代弁する作品」になってる気が
しないでもないのがちょっとひっかかるところ。
それでも、魅力的なイメージは至る所に見られますし
作品としてもしっかりとした骨のあるものですから
傑作といっていいと思います。
ところで私の友人(宮崎駿好き)の話では、嘘か本当か、
この作品の映画化を宮崎駿氏が申し込んで、作者に断られたとか。
それでも彼の「ナウシカ」の漫画版では、この作品からのイメージが
ずいぶんと引用されているように思います。
実際、この作品は大好きだと言っていた憶えもありますし。
しかし、なぜか今になって次回のスタジオジプリ作品が
ゲド戦記 http://www.ghibli.jp/
になったと発表されてました。
しかも監督は、駿氏の息子だそうです。息子って誰?
一茂はまだいいとしてカツノリではないことを切に願います。
扉の絵を見ましたが何か違う気がします。
「さいはての島へ」の映画化だそうなんで、
この竜は“オーム・エンバー”だと思いますが
何かイメージと違うものが。
果たしてどのようなものになるのか
実は結構好きな作品だけに気になっています。
ずいぶんハマった時期がありました。
といっても今のようにハリポタ騒ぎの以前ですから
二十年近く昔の話。
色々読んでみましたが、読み返す価値があったのは
ほんの数冊。
あとは「パルプフィクション」でした。
まあ、これはどんなジャンルでも同じでしょう。
そんな中でも一般に名を知られていて
私が今でも読み返しているのが
アーシュラ・K.ル・グウィンの「ゲド戦記」三部作
この後も話は続いていますが、三作目と四作目の間が二十年近く空いて
テーマも変わってますから別物ということで。
物語は若くて傲慢な魔法使いゲドの成長物語「影との戦い」に始まり
死と再生を象徴的に描いた「こわれた腕輪」
死という観点から生というものをを問う物語「さいはての島へ」
と一貫して作者の宇宙観(此岸、彼岸を含めた)を
作品に託したものになっています。
かなり色濃くユングの思想や民俗学の影響を受けているので
なんとなく「作者の思想・言葉を代弁する作品」になってる気が
しないでもないのがちょっとひっかかるところ。
それでも、魅力的なイメージは至る所に見られますし
作品としてもしっかりとした骨のあるものですから
傑作といっていいと思います。
ところで私の友人(宮崎駿好き)の話では、嘘か本当か、
この作品の映画化を宮崎駿氏が申し込んで、作者に断られたとか。
それでも彼の「ナウシカ」の漫画版では、この作品からのイメージが
ずいぶんと引用されているように思います。
実際、この作品は大好きだと言っていた憶えもありますし。
しかし、なぜか今になって次回のスタジオジプリ作品が
ゲド戦記 http://www.ghibli.jp/
になったと発表されてました。
しかも監督は、駿氏の息子だそうです。息子って誰?
一茂はまだいいとしてカツノリではないことを切に願います。
扉の絵を見ましたが何か違う気がします。
「さいはての島へ」の映画化だそうなんで、
この竜は“オーム・エンバー”だと思いますが
何かイメージと違うものが。
果たしてどのようなものになるのか
実は結構好きな作品だけに気になっています。
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