ずいぶんハマった時期がありました。
といっても今のようにハリポタ騒ぎの以前ですから
二十年近く昔の話。
色々読んでみましたが、読み返す価値があったのは
ほんの数冊。
あとは「パルプフィクション」でした。
まあ、これはどんなジャンルでも同じでしょう。
そんな中でも一般に名を知られていて
私が今でも読み返しているのが
アーシュラ・K.ル・グウィンの「ゲド戦記」三部作
この後も話は続いていますが、三作目と四作目の間が二十年近く空いて
テーマも変わってますから別物ということで。
物語は若くて傲慢な魔法使いゲドの成長物語「影との戦い」に始まり
死と再生を象徴的に描いた「こわれた腕輪」
死という観点から生というものをを問う物語「さいはての島へ」
と一貫して作者の宇宙観(此岸、彼岸を含めた)を
作品に託したものになっています。
かなり色濃くユングの思想や民俗学の影響を受けているので
なんとなく「作者の思想・言葉を代弁する作品」になってる気が
しないでもないのがちょっとひっかかるところ。
それでも、魅力的なイメージは至る所に見られますし
作品としてもしっかりとした骨のあるものですから
傑作といっていいと思います。
ところで私の友人(宮崎駿好き)の話では、嘘か本当か、
この作品の映画化を宮崎駿氏が申し込んで、作者に断られたとか。
それでも彼の「ナウシカ」の漫画版では、この作品からのイメージが
ずいぶんと引用されているように思います。
実際、この作品は大好きだと言っていた憶えもありますし。
しかし、なぜか今になって次回のスタジオジプリ作品が
ゲド戦記 http://www.ghibli.jp/
になったと発表されてました。
しかも監督は、駿氏の息子だそうです。息子って誰?
一茂はまだいいとしてカツノリではないことを切に願います。
扉の絵を見ましたが何か違う気がします。
「さいはての島へ」の映画化だそうなんで、
この竜は“オーム・エンバー”だと思いますが
何かイメージと違うものが。
果たしてどのようなものになるのか
実は結構好きな作品だけに気になっています。
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