朝、目が覚めた時から何やらおどろおどろしい天候です。
ブォブォザッザ、突風が吹き、それがまた生温い。
さらに雲は厚く垂れ込めて夜明けがいつまでたっても来ません。
夜中にまた雨が降ったらしく、昨日より増水している川もあります。
なんとか、水が落ち着いている川にたどりつく。
週末の悪天候で釣りに来る酔狂な奴は私しかいません。
貸切の上に川原に砂に人間のものもも獣のものも足跡は無く、
適度な水量と相まって釣れないわけがありません。
が、釣れません。
3時間ほど川を歩きましたが、朝イチ、チビが冷やかしに来て以来は
信じられないくらいの生命感の無さ。
下流の鉄板ポイントも音沙汰なし。
今までここに来て、こんなことは経験が無く戸惑います。
浮かべても沈めてもまるでダメ。
ついにあきらめ、岩魚を釣りに別の川へ。
熊度数90を超える奥地は、さらに不気味な気配を増し、
川へ降りる小道では、大きなマムシが鎌首をもたげて威嚇してきました。
川ばかり見てたから危うく踏むところだった…。
それでも、川は綺麗な水をたたえていたので期待したのですが
信じ難いことに、ここでも生命感ゼロ。
前回は、ひとつのフライに何匹もとびついてきたのに。
さらに空が暗くなって、背後の圧迫感に耐えられなくなったので撤退。
昼で上がる予定だったので、最後のチャンスとまた朝の川に戻ります。
ポイントを丁寧に探るのをやめて、半沈デカマドラーで叩きながら
釣り下ると、水面を突き破って半身飛び出しました。
ちょうど、それまで重かった空気が、雨が降り出して冷たく軽くなってきた頃。
不思議なことにそれからはポイントごとに40cm前後のいい魚が飛び出してきます。
妙なこともあるもんだ、と思いながらも時間になったので
引き返します。
往路はウンスン何事もなかったポイントを、復路でもう一度探ってみると
これが次々と出てくるんです。
思うに、重い空気が鱒の気分も気だるくさせていたのではないでしょうか。
この日の午後は久しぶりに冷たく気持ちのいい空気が戻ってきました。
まぁ、本当の事は鱒に聞いてみないとわかりません。
久しぶりの川での釣りに私の淡水スイッチも入りました。
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