新しく巻いたスカッドは、初っ端から調子がいいようで、
投げるたびに何度も魚が当たってくるのがわかります。
ところが、ガッと手応えだけ残して去っていったり、掛っても一瞬ですぐに外れたり、
なかなか最初の一匹を連れてくることができず、カリカリさせられました。
最終的に、釣れるには釣れたのですが、きちんと魚を乗せることができていれば、
何倍も釣れたはずです。
途中で交換して使った他の毛鉤では、アタリはずっと少なかったのに、
かかる時にはしっかりかかり、頻繁にバレるようなことはありませんでした。
一体、どうしてこんなことになったのか?
カラーやサイズが合わない時には、ショートストライクが増える傾向があります。
ただ、この日の感じだと、他の毛鉤に比べて圧倒的に魚が反応してきたのは間違いなく、
パターン自体は合っていたはずです。
ひとつだけ気になっているのが、『目』の存在。
テイルの根元にモノフィラを溶かして作った黒いアイを取り付けてあります。
さわってみると硬く飛び出していて、咥えた時には、ちょっと違和感を感じるかもしれません。
それともうひとつ、今まではあまり考えたことはありませんでしたが、
その飛び出したアイが「魚の口に針がかかるまでの過程」を邪魔している
可能性があることに思い当りました。
針の形を見ていると、ついつい魚がいつも針を縦にして喰いついてくれるものと
思いがちですが、実際はどうなのでしょう?
針自体には厚みがなく、形から言えば平面に近いものですから、
力をかけて押すとべたっと真横になってしまうことがあることは想像できます。
結構多いのではないでしょうか?
そこに釣り人が異変を感じて「アワセ」を入れると、針先が口の中のどこかに刺さり、
そこを支点にして回転し、立ち上がっているのではないかと思われます。
仮に魚の口の中が全くの平面だったとすると、針がかかっても刺さりが薄皮一枚になったり、
場合によってはスッポ抜けたりする可能性が大いにありそうです。
餌釣りの針にある「ヒネリ」(カネリ)が針がかりを良くすることは知っていましたが、
なぜ、それが針がかりの向上に効果があるのか、今まできちんと考えたことはありませんでした。
ヒネリがあれば、針が横になって咥えられても、針先が、全体の面とずれていることで
真横から押さえられても、抜けることが少なくなりそうです。
私の作ったスカッドでは、ちょうど針先の真上に硬いアイが飛び出しています。
針を横にして押さえてやると、このアイが支えになって、ちょうど針先がフリーの状態になっているのでは?
二次元で形状を捉えがちな釣り針ですが、三次元で考える必要もあるんだな、と今回は考えさせられました。
そういえば、トリプルフックは、究極の三次元設計ですね。どの面から咥えても同じ形状になりますから。
はたしてこれが、私の作ったスカッドのかかりの悪い原因なのかは、本来はより綿密な調査を必要とするところですが、
そんな時間も機会も無く、とりあえず「疑わしきは排除せよ」ということで改良版を作ることにしました。
アイなんて無くても効果に変わりはないんですが、なんか目がないと魅力が半減する気がして。
ちなみにクラウザーミノーのダンベルアイや、クレイジーチャーリーのビーズアイは、
針先から離れた針の前方にあるので、影響は少なくなりそうです。
この日は、サイズも数も満足できる釣果がありましたが、毛鉤や釣り方について
まだまだ考えさせられるばかり、反省することしきり。
週2回くらい通えたらなあ…。
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