2011/11/01

ドボンヒッシン

何だか猫がいなくなってからさえません。
私たちの暮らしに猫がどんな貢献をしているかといえば
何ら全く役には立たず、むしろ粗相をしたり、無駄飯を食べたりと
害悪のほうがはるかに大きいと思われます。
それじゃあ、人が生きていくために何が役に立っているのかといえば
栄養としての食事とか、その食事を得るための労働とか、
正気の人間ならとても好きにはなれないものばかりです。
猫は役立たずだから相当好きになれます。

忙しいのもあって、釣りの方もちっとも熱が入りませんが
模範的な家庭人となるのはシャクなので、釣りに行きます。

イカも釣れていますが、私の中では最も非生産的な釣り、
ドボンヒッシンに行くことにしました。
今までは、ほぼ投げる練習しかしたことがなく、かろうじてサケ釣りが
実戦投入の場でしたが、ちゃんと毛鉤も巻いて釣ることを目指してみます。

職場の同僚と初めての場所で下見気分で川へ。
小春日和の秋の川を歩くと何にも考えずにすみそうです。
浜益川で磨いた投擲術でドボンドボンと川を荒らしますが
一向に反応はありません。
同僚は、岸際をドライフライで上手に狙って綺麗な虹鱒を釣っています。
やがて現れた深場、ここぞとばかりに毛鉤を流すと待望の魚が。
頭をぐいぐい振った後、真っすぐこちらに向かってきたのは
銀白の相当大きなウグイでした。
ほほぅ、と余裕を見せて放してやります。

帰りに同僚がかつて過ごした炭鉱の町へ。
往時の話を聞きならが町はずれの川で夕暮れを迎えると
晩秋の静けさがミシミシと身体に沁み込んで
自分がいつの時代の人間なのか不安になってきました。

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