あまりの寒さに活動停止中。
年末「音楽市場の規模で日本がアメリカを抜いて1位に」
といった記事を目にしました。
別に追い越したわけではなく、どちらも縮小する中、
配信市場が進んだアメリカがいち早く後退しただけなんですが
ビジネスとしての音楽は、完全に曲がり角に来ているんでしょうね。
それも時代といってしまえばそれまでなんですが、
盛り上がっていた時代を経験した者としては、
なんとなく寂しいことは否めません。
そんなことを考えていると、生まれて初めて自分でレコードを
買いに行った時のことを思い出しました。
ところで、もう本国では実店舗がとっくになくなってしまった
Tower Records ですが、日本の1号店は札幌だったのはご存知でしょうか。
場所は、繁華街からちょっと外れてうらびれた感のただよう
雑居ビル「五番街ビル」の2階でした。
今では小奇麗になって胡散臭さがずいぶん薄れてしまいましたが
このビルです。
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今の子どもと違って余分な金なんて持ち合わせていなかった中学生の私に
とって、当時のレコード(もちろんビニール盤)はあまりにも高価でした。
しかし、中学校の音楽好きの間で囁かれていたのが、「タワーなら安い。」
いったいいくらくらいだったのか記憶がありませんが、日本盤より3~4割くらい
安かったように思います。
しかし、問題がありました。
今の明るいCDショップなんかと違って、見るからに大人の世界、
イタイケな中学生には、なかなか入る勇気が出ませんでした。
当時の店内写真がどこかにないかとネット上を徘徊してみましたが、
どこにもありませんね。
まず店内に入るとむせ返るような塩ビの臭い。
そして、背中を丸めたマニア達が、物凄いスピードでレコードを
チェックしています(銀行員が札を数えるが如く)
どうにか勇気を振り絞り、初めて買ったのが
The Policeの "Synchronicity" でした。
私にとって「大人の世界」に足を踏み入れた第一歩が
この場所だったのだと思います。
なぜ札幌が1号店となったのか?については面白い話がありました。
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