毎日天気図を見ていますが、ここのところはいつも
北西からの風が吹くようになってきました。
冬です。
釣りにも行かずに久しぶりに本ばかり読みました。
『聊斎志異』は、清代の怪異譚集。
魑魅魍魎を扱った、似たような話ばかり400編も
続けざまに読んでいると、頭もどうにかなってくる。
が、面白いのでどうにも止められない。
話にはいくつかのパターンがある。
まずは、東晋の『捜神記』のような奇妙な噂や伝承の類。
あまり多くないし、それほど面白くもない。
それから唐代に流行した伝奇的な話の類。
いかにも、といった感ではあるけれど、唐代のような
詩的な美しさがあるわけでもない。
最後に狐や幽霊といった鬼が活躍する話。
なんといっても、この手の話が聊斎志異の面目躍如。
科挙に受かることくらいしか頭にない男と違って、
鬼の転じた絶世の美女が、縦横無尽に動き回る様が
この本の魅力といってもいい。
幻想性の中に近代ならではの合理性が見えるところも面白い。
岩波文庫から選集が出てますが、
平凡社の奇書シリーズ上下巻がたくさん読めます。
たくさん過ぎるので、好きじゃない人はツライかも。
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